思考の技術

人見知り芸人、オードリー若林 ネガティブを潰すのは没頭しかない 

ふとした瞬間に孤独感やネガティブな思考が、頭の中を支配することがあります。

そうした感情は、いつの間にかやってきて、私たちの心の中を「不安」で埋め尽くします。

一度負のループに入ったら最後。

しばらくの間、気持ちを切り替えることが出来なくなってしまいます。

先日お笑い芸人、オードリー若林正恭さんの著作、「完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込 (角川文庫)」を読みました。

こちらは、若林さんが初めて書いたエッセイ本です。

人見知りでありながら、芸人という人前に立つ仕事を選んだ若林さん。

表舞台に出てくるまでには、思い悩み、血の滲むような努力をしてきました。

その結果、手に入れたのが、強烈な負の感情を、「笑い」という芸へと昇華させる能力です。

負を正に変化させる天才は、一体どんな思考術を持っているのか。

本の中でネガティブ思考についてのお話しがありましたので、ご紹介したいと思います。

 

ネガティブを潰すのは没頭

一体私たちはどんな時、ネガティブ思考に囚われてしまうのでしょうか。

若林さんが、辿りついたのは以下の答えでした。

 

暇と飢えと寒さが人をネガティブにする3大ブランドだと聞いたことがある。

 

知り合いの作家さんの奥さんが、深い悩みに囚われた時に家中の掃除をするという話を聞いたことがある。

 

あれも没頭によってネガティブを対外に排出する行為ではないだろうか。

 

確かによくよく考えてみると、暇な時やボーとしている時など、

心がゆるんだときに、ネガティブ思考に襲われるような気がします。

 

気のゆるみが負の感情を呼び寄せてしまうんですね。

 

若林さんが言うには、そんな時こそ”何かに没頭する”必要があるんだそうです。

 

読書・ゲーム・スポーツ・競馬。

没頭するものは何でもよくて、とにかく打ち込むことが大切なのだとか。

暗い気持ちになると、延々とその事ばかりに意識が集中してしまいます。

そしてどんどん深みにはまっていく。

そうならないためには、時を忘れて没頭することで、意識を逸らす。

するといつの間にか、ネガティブ思考は、どこかに消えていました。

 

没頭ノートをつける

ちなみに若林さんが実践していたのは、“没頭ノートを書く”、という方法でした。

ネガティブな感情に襲われて、落ち込みそうになったら、ノートに没頭できそうな事をひたすら書いていく。

考えていることを文字にすることで、頭の中が整理でき、悩みにハマる事がなくなったそうです。

悩みがある時は、誰もが思考の堂々巡りをしてしまいます。考えなくてもいいことまで考えてしまう。

深みにハマる前に、没頭ノートへ思いを書き続けましょう。

“書く”という作業に没頭すれば、ネガティブな感情が入り込むのを防げるはずです。

 

マイナスな気分に浸っても意味はない

ネガティブ思考にたっぷり浸った結果、若林さんはこんな結論を出したそうです。

 

そのネガティブ穴の底に答えがあると思ってんだろうけど、20年調査した結果、それただの穴だよ

 

私自身、大学時代には暇な時間を持て余し、現状の不満や将来への不安を抱え続けた時期がありました。

  • 自分は30歳になった時にどうなっているのだろう?
  • やりたいがあるけど一歩踏み出せないな・・・

未来に不安を感じ、思い悩んでいたのです。

そして悩み続けていれば、答えは出るに違いない。

いずれ問題は解決するだろう。

そんな風に考えていました。

けれども結局、状況が変わることはありませんでした。

なぜなら、ネガティブ思考の穴の底にあるのは、希望ではなく、ただの穴でしかないからです。

そんな時に本書を読んで、ネガティブ思考を解消するには「没頭」しかないと学びました。

 

  • 悩んだ時には、まずは行動に移してみる。
  • 一歩足を踏み出したのなら、ひたすら没頭する

 

行動に移してみることで、私はマイナスの渦から顔を出すことが出来たのです。

 

人はそう簡単に変わらない

ネガティブ思考になったら没頭すればいいんだな。

 

いやいや、そんなに簡単なら苦労しないよ!

そう思った方もおられるはずです。

 

安心してください。そんな方は以下の方法できっと乗り越えられます。

 

「自分を変える本」を読んだ後は、意識して3日くらいはその形になるが、日常に晒され続けるとすぐに元の自分の形に戻る。

 

性格とは形状記憶合金のようなもので元々の形は変わらない。

 

それに気付いたことが「自分を変える本」を読んだ僕の収穫だった。

 

本屋さんへ行くと、沢山の「自己啓発」本が並んでいます。

  • ポジティブになるための3つの法則
  • 自分に打ち勝つためにはコレ!

といった、”ポジティブ思考が偉い!”と言わんばかりのタイトルの山が、そこにはあります。

そうした本がお店に並んで、売れるのには意味があって、僕たちは本を読むことで、

“現状”を変えていきたい”

という欲求を持っているみたいです。

もちろん若林さんも同じ思いを持っていて、「自分を変える本」を買ったことがあるそうです。

けれども、やっぱり性格は変えられないと気付いたんですね。

 

元々の性格は、形状記憶合金のように曲げても元に戻ってしまう。

数日間持続したとしても、いつの間にか元通りになってしまうんだと。

 

人の性格は、簡単に元に戻ってしまう

それならば、どうすればいいのでしょうか。

そんな時は一度自分自身を受け入れてみましょう

 

結局、今回の人生でこの形状記憶合金から下りられないんだ。

と自分を変えることを諦め、自分の性質を受け入れることにした

 

受け入れてからは負の感情に飲み込まれそうになるとき、「またかー」と形状記憶合金をなぞるようになった。

 

そうすると不思議なことに案外飲み込まれたりしないのである

 

僕たちが生まれてから、何十年もの月日をかけて形成された性質は、そう簡単に変わりません。

それならば、

そんな自分の性格を一旦受け入れてみるべき

だと若林さんは言っているんですね。

自分を受け入れて、「別にこんな性格でもいいやー」と認めることで、気持ちが楽になります。

みんな個性があるのだから、人と違っても大丈夫。

「自分は自分である」と認めてしまうことで、負の感情に飲み込まれにくくなるのです。

 

最後に

ネガティブな思考に囚われると、モチベーションが下がり、「自分はだめなやつなんだ」という気がしてきます。

そんな時こそ「自分を認め」、没頭することが大切です。

何かに集中することで、負の感情を撃退することが出来るのです。

本著では、若林さんが芸能界に入り、悪戦苦闘してきた歴史が詰まっています。

 

暗い人間であっても、猛者たちばかりの芸能界を生き抜いていける。

いや、そんな人間だからこそ注目され、素晴らしい力で人を惹きつけることが出来るのかもしれません。

 

もし悩んでばかりで苦しい。

そう思っている人にとって、本著は”希望を持てる”一冊になっているはずです。

ぜひ一読して欲しいです。

 

参考書籍:「社会人人見知り学部卒業見込み」若林正恭