読書

バカと天才は紙一重? | オードリー若林が語るクリエイターの資質とは

  • クリエイターの特徴を知りたい

  • 「0を1」にする人

  • 新しいものを生み出すには?

お笑い芸人である、オードリー若林さんのエッセイ「完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込 (角川文庫)」を読みました。

こちらは、若林さんが初めて書かれたエッセイです。

独特な視点から語られるトピックは、あらゆる側面で読者を楽しませてくれるでしょう。

一見馬鹿といわれるような人に、クリエイターの素質を持った人が埋もれているのではないか?

だいちゃん
だいちゃん
この記事では、「クリエイターの特徴とこだわり」を中心にご説明ししていきます。 

クリエイター気質

「要領がいい=頭がいい」のか?

世の中に新たなものを作り出すクリエイター。

私たちの生活を豊かにし、楽しませてくれる貴重な存在です。

彼らのような天才は、さぞかし順風満帆な人生を歩んできたように思われます。

しかし意外にもクリエイター気質」のせいで、学生時代には不遇な扱いを受けてしまうことがあるのです。

成績の伸びない子の典型として「わからない問題にこだわり続ける」ということを言っていた。

わからない問題にこだわり続けた結果、冷静さを失い、集中力を切らし諦める。

これが、成績の伸びない子に多かったらしい。

対して、成績の伸びる子はわからない部分を次々と飛ばし、わかることから済ましていく

要領のいい子が多かったらしい。

学校では「点数」というわかりやすい指標が使われます。

高い点数を採れば「頭のいい子」だとみなされ、点数が取れない子どもは「頭が悪い子」というレッテルを貼られます。

このような比較の仕方だと「効率よく問題を解いていく子ばかりが優遇される」ことになってしまいます。

これは学校に限った話ではなく、

  • 受験

  • 仕事

  • 就職

  • 結婚

といった人生のさまざまな場面でも同様です。

周りの人たちにとっては簡単で、何ら問題がないことでつまづいてしまう。

「普通」のレールを歩けない時には、

  • 「あいつはダメなやつだからな…」

  • 「頭が悪いから仕方がない…」

とバカにされ、蔑まれることもあるでしょう。

若林さんはそのような「頭のいい子ではなかった」みたいです。

疑問に思ったことを無視できない

勉強では、わからない問題にこだわり続け、先に進むことが出来ませんでした。

部活動では練習内容に疑問を持ち、素直に従えない。

先輩には、「くだらないことを考えてないで、とっととやればいいんだよ!」と怒られる始末でした。

なぜそうなるのか?

という疑問を無視できない子供だったみたいです

クリエイターの特徴、「強み」と「弱み」

クリエイターは、物を生み出せるという長所がある反面、短所も持ち合わせています。

長所と短所は以下の通りです。

長所

  • 新しいものを生み出す力がある

  • 楽観的な思考

  • 理想主義

楽観的に考える傾向があるため、全体を俯瞰しながら不安要素を潰していくことが得意ではありません。

アップルを創設した「スティーブ・ジョブズ」のように、未来のビジョンを描ける才能を持っています。

未来を語るコトで、周囲を巻き込み、理想を現実に変える力を持っているのです。

短所

  • 時間にルーズ

  • 物事を完結させるのが苦手

  • 全体を見通すのが得意ではない

新しいことに挑戦するのは得意な反面、最後までやり遂げることに苦手意識を持っています。

次から次へと新しい思考が浮かんでくるため、淡々と同じ作業を繰り返すと飽きてしまいます。

そのため「継続するのが苦手」な人が多いのです。

頭がいいとは言えない

わからないことばかりに目を向けて、同じ場所を行ったり来たりしているのは、決して要領がいいとは言えないでしょう。

疑問を持たずに通り過ぎていく人から見れば、

  • なんて無駄なことをしているんだ

  • そんなこと無視しておけばいいんだよ

と思われるかもしれません。

しかし逆に考えると、

「人が気がつかないことを察知できる能力」がある

と言い換えられるのではないでしょうか?

要領は悪いかもしれない。でも「0から1」は作れる

なぜ周りが当たり前に通り過ぎていく場所で、足踏みしてしまうのだろう

なぜ無視して進むことが出来ないのだろう?

そう思って若林さんは、仲のいいディレクターさんに次のような質問をしたそうです。

「そんなに僕って馬鹿ですか?」

その返事は次のようなものでした。

僕の経験からすると、わからないことにこだわらない人は1から100は作れるけど、0から1は作れないんだよ。

つまり、フォーマットをなぞることはできても発明はできないんだよね」

と。

こだわりが新しいものを生む

この言葉が意味するのは、

新しいものを生み出す人は「わからないことにこだわりを持ち」、「その疑問を追求することが出来る」

ということなのだと思います。

例えば発明王と呼ばれたエジソンは「なぜ?」という疑問を持ち続けた人物の一人です。

エジソンは学生時代、授業中に質問ばかりしていたそうです。

そのため授業が進まず、先生からはバカにされ見放されることもあったそうです。

けれどもエジソンは私たちの生活を豊かにする「白熱電球」や「蓄音機」といった、数多くの発明品をこの世に残しました。

これは「こだわりを持ち続け、疑問を追及した」からこそ成し遂げられたことなのです。

最後に

疑問に感じたことを追及できる人は、決してバカではありません。

彼らは「異なる視点」「追求心」を持っています。

優れた能力があることを、周囲が理解する必要があるのだと思います。

そうすれば、

  • 点数に囚われない評価の尺度ができる

  • 個人に合わせた教育によって、新たなものが生み出される機会が増える

ことに繋がるかもしれません。

学校の勉強や仕事を要領よくこなせない。

そんな方は「こだわりが強く」「新しいものを生み出す力」を秘めている方なのかもしれませんね。