2016年、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」が大ヒットとなりました。
その要因の一つが、星野源さんの歌う曲「恋 」と、恋ダンスにあったと言われています。
歌手としても知られる星野さんですが、雑誌へのエッセイ連載や書籍を出版したりと活躍の幅を広げています。
星野源さんの著作『そして生活はつづく』を読みました。
星野さんが日々どのようなことを意識して生活をしているのか、垣間見れた一冊でした。
この本を読めば、「毎日が楽しくない、何となくつまらない」といった気持ちを抱えている人も前向きな気持ちになれるはずです。
日々を淡々と過ごすこと
僕が本書の中で惹かれた部分は、以下の部分です。
少し引用してみます。
人は生まれてから死ぬまでずっと生活の中にいる。
赤ちゃんとして生まれてから、やがて老いて死ぬまで生活から逃れることは出来ない。
誰だってそうだ。
一見華やかな世界にいるように見える芸能人や、一見ものすごく暗い世界にいるように思える犯罪者だって、当たり前に生活している。
そのパブリックイメージと実際の生活は、必ずしも一致するとは限らない。
(省略)
すべての人に平等に課せられているものは、いずれ訪れる「死」と、それまで延々とつづく「生活」だけなのである。
いかがでしょうか。僕もこの考えにはほぼ同意見です。
例えば、結婚という幸せの絶頂期を迎えたカップルは、長い交際期間を経て、愛する人と生活できる権利を手に入れたと言えるでしょう。
結婚式では周囲から祝福され、これからバラ色の毎日が始まる。
そう思うはずです。
けれどもその後に待ち受けているのは、バラ色の毎日ではなく、淡々と続く平凡な日々の繰りかえしなのです。
結局、人はどれだけ幸せ、あるいは不幸のどん底を感じたとしても、いずれは淡々と続く「生活」に巻き込まれていく。
つまらない毎日の中で生活を続けなければならないのです。
面白く過ごせるかは結局、自分次第
こんな話をすると、「気分が暗くなるじゃないか」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
つまらないのであれば、面白くしてしまえばいいんです。
どうするかというと、自分が面白いと思う気持ちに従って行動していけばいいんですね。
僕たちは子どもの頃、楽しい・面白いという気持ちに従って行動していたはずです。
スポーツをしたければ、友達を誘って泥だらけになりながら遊んでいたはずですし、絵を描けば時間を忘れて没頭したはずです。
けれども大人になるにつれて、「自分がやりたいこと」ではなく、「やるべきこと」「やらなくてはならないこと」に重心を置くように、生活を矯正されてきたのではないでしょうか。
学校へ入学すると、いい学校に進学するため勉強する。
仕事も、年収や周囲の目を気にした選び方。
それでは、自分の気持ちが入る余地はありませんし、面白くないに決まっています。
楽しい、面白いと感じるためには、色々なものに好奇心を持つ必要があります。
大人になるにつれて失われていく「好奇心」を、「好き」という心の声に従って行動することで取り戻すことが出来るはずです。
やりたいことは全部やる
星野さんは、自分のやりたいことについては、周囲に否定されてもやってしまうそうです。
やりたいものはやりたいし、欲しいものは全部欲しい。
それが変なことだとは特に思っていなかった。
だから、音楽と芝居をやり始めたときも、周りから止められてびっくりしたのである。
(省略)
絶対無理ってみんなが言うようなことをなんとか努力してやろうとして、もしできたりしたらそっちのほうがおもしろくない?
なんでみんなそれをやらないんだろう?
周囲の”当たり前”に従わずに、やりたいことをやる。
とても勇気のいることだと思います。
けれども本当は、自分のやりたい事をやるのが、一番の上達への近道であり、人生を楽しく生きる秘訣なのだと思います。
プロ野球、日本ハムファイターズで活躍する”大谷翔平”選手は、「ピッチャーとバッターの2刀流」という前代未聞の挑戦をして、見事成功させてしまいました。
もし彼が「そんなこと出来るはずがない」という周囲の声に従っていたら、称賛や注目を浴びることもなかったかもしれません。
「やってみたい」という気持ちに従った結果が、現在の大谷選手を作りあげたのです。
もちろん、これは大谷選手だからできた。
そんな声もあることだと思います。
ただ、僕が伝えたいことは、成功するかしないかではないんです。
せっかくの人生なんだから、自分のやりたいことに挑戦してみた方が面白いですよということなのです。
失敗するか成功するかはわかりません。
たとえ失敗したとしても、また挑戦すればいいのです。
死ななければ挑戦し続けることは出来ますし、面白くない事で埋め尽くされた人生を過ごすことはあまりにも辛いです。
最後に
人生は平凡な毎日の連続です。
面白い日もあれば、面白くない日もある。
でも、それを決めているのは自分自身なのです。
いつもと違った視点からものごとを眺めたり、好奇心に従って行動することで、日々を楽しく過ごすことが出来るはずです。