心理学者の”アルフレッド・アドラー”は次のような言葉を残しています。
すべての悩みは人間関係である
これはつまり、人間関係は私たちにとって非常に大きな関心事だということです。
他者と上手く関われるだけで、人生を楽しく、スムーズに生きていくことができます。
当記事では書籍「なぜかまわりに助けられる人の心理術」を参考に、以下の内容をご紹介します。
- 助けてもらうことで、”お互いが幸せ“になる
- 人助けのテクニック
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助けてもらうことで”相手も幸せ”になる
誰かを助けてあげた、誰かの役にたったという精神的な充足感が、その人を幸せな気持ちにさせます。
ですから、相手に何かをやってもらうという行為は、めぐりめぐって「やってあげる側の人」を幸せにする行為でもあります。
「やってもらった」自分が幸せになるのは当たり前ですが、同時に自分のために何かを「やってくれた」相手も幸せな気持ちになっているということです。
私たちは、「自分のことは自分で出来るようにしましょう」という教えを、小さい頃から、学校や親に教えられます。
- 頼るのは良くないこと
- 相手に迷惑を掛けてはいけない
そう思っている方もおられるでしょう。
しかし人は、「頼られることで満足感を得られる」こともあるのです。
例えば巨万の富を得た、”ビル・ゲイツ”や”ウォーレン・バフェット”という資産家がいます。
彼らは、すでに富と名声を手に入れており、日々の生活には満足しているはずです。
それにも関わらず、巨額の寄付を行なっている。
それは、“人を助けるという行為”がとてつもない幸福感を私たちに与えるからなのです。
ある実験によると、人間の幸福度というのは年収と共に高まるそうです。
しかし、一定の金額に達すると、幸福度というのは高止まりしてしまうんだとか。
そこで彼らはその穴埋めとして、他人のために行動し、「幸福度を高める」という選択をしているのです。
“他人のための行動”は人に幸福をもたらします。
ですので、みなさんもどんどん人に頼っていきましょう。
人を助けるテクニック
1) 尽くさない
そうは言っても、なかなか他者に頼れない方もおられるでしょう。
そのような方は、次の2つを意識してみてください。
- 人間は順応性が高く、どんな状況にも慣れることができる
- 慣れさせないためには”ランダム性“
人は非常に順応性の高い生き物なので、どんな特異な状況でも少し経つとそれに慣れてしまいます。
(省略)
相手を慣れさせないためにする工夫は、いたってシンプル。
自分の行動に「ランダム性」を持たせるのです。
人間はどのような状況にも少し経つと”慣れて”しまいます。
宝くじで1等に当たっても、スポーツで優勝しても、その幸福感は持続しません。
それと同様に、”相手に尽くす行為“が”当たり前“になってまうと、当初感じていた、嬉しい気持ちはなくなってしまいます。
だから私たちは、「毎回相手に尽くしてはいけない」のです。
尽くしすぎると、以下のような状況に陥ってしまうかもしれません。
あなたは毎日、恋人の食事を作ってあげています。
最初は感謝されるでしょうが、いずれ、それは当たり前のことになるでしょう。
一日作らなかっただけで、「なんで今日は食事がないんだ?」と文句を言われるようになるかもしれません。
これを避けるためには、ランダム性を持たせることです。
週に2.3日だけ作ってみる。
あるいは2.3日でも、週によって作る曜日を変えてみる。
そうすることによって、作ってもらえることへの感謝の気持ちが蘇ります。
慣れさせないためには、特別感を演出する必要があるのです。
2) 強がらない
みなさんが強がって自分のことを何もさせてあげないと、まわりの人は「自分は必要とされていない」と無力感を抱くようになります。
(省略)
「支えてあげる」だけではだめで、「支えさせてあげる」ことが大切なのです
仕事をしていると、
- あいつにはまだ早い
- 任せるのが怖い
上司が部下に”仕事を任せられない“光景を目にします。
確かに知識や経験のある上司がやってしまえば、仕事のミスは減るでしょう。
しかし、これではいけないのです。
仕事を任せられなった部下は、「自分は必要とされていない」という無力感を感じるはずです。
やる気をなくし、上司に対して反発心を抱くかもしれません。
上司がすべきなのは、部下に頼ることです。
「仕事をやってもらう」ことで、部下は「上司に認めてもらえた」と承認欲求が満たされます。
またもっと認められたいと、仕事へのモチベーションも上がるでしょう。
「仕事を任せる」ことで、お互いが幸福になるのです。
最後に
本書には「他者に頼る」ことで、
- いかに人生が楽になるか
- どうすればそのような人間になれるのか?
テクニックが余すことなく記載されています。
心理学の実験に基づいた、説得力のある事例が挙げられているため、「なるほど!」と納得する部分も多いです。
僕自身も人に頼むのは苦手なのですが、この本を読んで、人を頼ることの大切さを考えるきっかけになりました。
ぜひ、読んでみて下さい。
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