仕事

マネジメントは、「全体のパフォーマンス量」を第一に考えること。

仕事をし始めて、ある一定の期間が経つと、マネジメントを要求されるようになるかもしれません。

自分の仕事だけしていればよかったのに、他人の面倒までみなければならなくなる。

目の前の仕事に集中できず、やるべきことや負担、責任ばかりが増えていく。

マネジメントなんてしたくないんだけれど、どうしてもしなければいけない。
そんな状況に陥ってしまったら、どうすればいいのだろうか?

そもそも、なぜマネジメントをしたくないのか?

その前に、そもそもなぜマネジメントをやりたくないのだろうか?
一人で黙々と仕事がしたいから。
自分の思った通りに動いてくれないから。
教えるのが面倒だ。

理由は様々だろう。

おそらくここで言うマネジメントというのは、「いかにメンバーと協力して、人を使っていくか」ということなんだと思う。

ただ僕が考えるマネジメントは、それとは少し異なっていて、
目的を達成するために、「人員・納期・予算」を適切に配分する作業なのだと思っている。

納期に間に合わないのであれば、期間を延ばしてもらえるように交渉する必要があるし、人が足りないのであれば、
必要な人材を確保しなければならない。
予算を見積もり、それに見合った商品を提供する。

それらをコントロールすることこそが、マネジメントなんじゃないかな。

マネジメントは、「自分が動く」ことではない

マネジメントの基本は、いかに「自分以外の人に動いてもらうかを考える」ことなんだと思います。

必要なタスクを分解し、適切な人員に仕事を割り振っていく。
あくまでタスクを実行するのは、メンバーの仕事であって、マネージャーではない。

マネージャーが行うことは、仕事を分解し、適切な人員にタスクを割り振ること。
そして、彼らが力を発揮できるような環境を整えることなんじゃないかと。

よく優秀な選手が優れた監督になるとは限らない・・と言われるけれど、
プレーヤーとマネージャーでは、

仕事に対する考え方をがまったく違うんですよね。

会社では僕自身にも、数人のメンバーがついてくれていますが、
リーダーになった今では、プレーヤーだった頃とは、考え方が変わってきています。

会社員である以上、一人だけでは仕事ができません。

今与えられている仕事も、あくまで上司から割り当てられた業務であって、その上司もそのまた上司、ひいては会社のトップが
引き受けた仕事を行なっているに過ぎない。
与えられた範囲の中で、最大限の結果をだす。それが仕事です。

であるならば、マネージャーに求められることは、
与えられた仕事の範囲内で、最大限の結果を残すこと。

自分一人の最大パフォーマンスではなく、チームとしての最大パフォーマンスを
求められるようになるということなのです。

1+1=2にするのは、意外と難しい

ただ「人を動かす」というのは、非常に難しいことです。
自分とは、感じ方・考え方がまったく異なる人間を動かすことになるのですから。
自分だけで仕事をやればいいのとは、わけが違うんです。

一人として、同じ人間はいません。スキルも違えば、仕事の進め方も違う。
自分にとっては当たり前でも、人によっては、「えっ、そんなことまで考えないといけないの?」といった認識の差が出てくる場面にだった遭遇することでしょう。

そんな時、
なんでわかってくれないんだ?
なんでこの程度のことが理解できないの?
もっとこうして欲しいのに。。。

といった不満を抱え、なんともやりきれない気持ちになることがあるかもしれません。
どうしても、人間には感情が付きまといます。

ただ、ここでちょっと考えて欲しいのです。
誰がマネージメントをしているの?
>自分だ。 

マネージメントの役目は?
>人を動かして、最大限のパフォーマンスを実現することだ。

すべての鍵を握っているのは?
>自分だ。

と。

仕事をコントロールしているのは、他でもない”あなた”なんです。

人間が感情の生き物である以上、気分次第でムラが出たり、ちょっとした声かけでやる気になったりします。

あなたが感情に任せて叱れば、萎縮してパフォーマンスが下がるかもしれないし、
一緒に頑張っていこうと勇気付ければ、「よし、いっちょやってやるか!」とやる気になってくれるかもしれない。

一人ひとりのツボに合わせて、適切なコミュニケーションをとること。

期待をかけ、言葉を尽くして、相手に向き合う気持ちが大切です。

実際、組織の中を見渡してみると、パフォーマンスが 1+1=2になっている所は少ないように思う。

ましてや、3になっている所なんて、ほとんどないでしょう。

たいていは、誰かがサボっていたり、うまく能力を引き出せなかったりして、1+1=1.7くらいになっているんじゃないかな。

一人でできる仕事には限界がある

どれだけ優秀な人であれ、一人でできる仕事には限界があります。

特殊な職種や飛び抜けて優秀な人でない限り、どんな人だって、他者との関わりの中で仕事を行っているんです。
これは会社員に限らず、フリーランスや社長だって同じことなんですよね。

組織に属している限り、「誰かと一緒に仕事をする」ことからは逃れられません。

どれだけ自分は優秀だと思っていても、一人でできる仕事には限りがある。

結局のところ、一つの仕事を完結させようとすると、
誰かの助けを受けなければならないし、他者と協力することでより大きなプロジェクトを成功に導くことができるのです。

これは、別に一人で黙々と仕事をこなしている人を否定しているわけではありません。

自分の能力だけでできる仕事だけで充分、だというならそれも一つの考え方。
誰かと一緒により大きな目標を達成したいのか。
自分のできる範囲で満足なのか。

それは好みの問題であって、どちらが良い悪いというものでもないです。

最後に

マネジメントが辛いと考えている方の対処法としては、
「仕事に対する意識を変える」しかありません。
個人の成果物を重視するのではなく、チームとしての成果物に重きを置くようにする。
いかにして、チームの目標を達成するかという方向に、考えをシフトさせるんです。

おそらく、マネジメントを担うようになったにも関わらず、個人の目標だけを考えつづけるなら、
仕事を辛いものにしかならないはずです。

もし、どうしても全体の目標に重きを置けないようであれば、
配置換えを依頼するなり、働く環境を変える必要も出てくるんじゃないかと。

自分はどのような働き方をしたいのか。
全体の目標か、それとも個人の目標のどちらを重視するのか。

いま一度、自分自身が大切にしたいものを考えるきっかけになれば幸いです。