「お金を稼ぐのは大変なんだよ」
みなさんはこのようなセリフを、大人たちから言われた経験をお持ちでしょうか?
恐らく大半の方が一度は耳にしたことがあるのではないかと思います。
働いたことのない人にとっては、仕事の大変さや苦労というのはピンと来ないかもしれません。
一方で働いている方にとっては、「そんなの当たり前だろ?」と思われるでしょう。
この記事では、
- サラリーマン以外のお金の稼ぎ方
- 1円を稼ぐことの難しさ
について解説していきます。
お金を稼ぐために
ところで、僕が初めてお金を稼いだのは大学生の頃でした。
スーパーやコンビニで働いていましたが、週に2、3日働いて月にもらえるお金はたったの3万円ほど。
そのため娯楽に使おうと思っていたお金は、気づいた時には必要経費の支払いで消えていました。
これだけ働いてこれっぽっちのお金しかもらえないのか。
そんな絶望的な気分になったものです。
サラリーマンになるしかお金を稼ぐ選択肢はないのだろうか?
当時の僕は会社に行って、その対価としてお金をもらう。
それ以外に「お金を稼ぐ道はない」と思いこんでいました。
もちろん社会人になってからも、その考え方は変わりませんでした。
お金を稼ぐためには一生会社で働いて、通勤電車に揺られながら定年までサラリーマンを続ける。
そんな未来像しか想い描くことができませんでした。
でもあるとき、ふと気づいたのです。
世の中で働いている人は、会社で働いている人ばかりではない。
例えば、
- 近所の酒屋さん
- 古本屋のおじさん
あの人たちは「自分のお店を持ち」、「自分の力でお金を稼いでいる」じゃないかと。
もう少し広い視野で周りを見渡してみると、「働く」選択肢は他にもあることがわかりました。
個人で商売をする道も存在する
僕は自分で商売をしてお金を稼ぎだす生き方に、憧れるようになっていました。
組織に頼らず自立して生きているその姿は、とても眩しく感じたからです。
それからというもの、どうやって自分でビジネスをしようかと一日中考えるようになったんですね。
みなさんの中にも、「自分でビジネスをやってみたい」という方はおられるでしょう。
でもきっと一歩踏み出す勇気がなかったり、何から始めたらいいかわからなくて、足踏みをしている方も多いんじゃないでしょうか。
「サラリーマン」と「個人事業」はまったくの別物
まず初めに、「会社で行う仕事」と「個人で行う仕事」は全くの別物と考えた方がいいです。
会社で働く場合、大抵の仕事は上層から降りてきます。
上が引き受けた仕事を下の者が引き継いでいく。
この仕組みは役職が上がっても変わりません。
課長、部長に昇進できたとしても、その上には取締役や社長がいます。
社長以外は、誰かによって頼まれた仕事を行っているに過ぎないのです。
これに対して個人でビジネスをする場合、すべての意思決定は自身で行わなければなりません。
- 誰に仕事を任せるのか
- 取引先とのトラブル対応
- 理不尽なクレーム処理
たとえ失敗したとしても、すべては自分の責任です。
誰も助けてはくれません。
自分でビジネスを行うときの「最初の壁」がここにあります。
仕事は自分で作り出すもの
- 仕事は自分で作る
- 責任はすべて自分にある
個人ビジネスでは、これらを肝に銘じる必要があるでしょう。
仕事は勝手にやってきませんし、自分で作り出すしかありません。
身近に商売を感じる機会がなかったため、どうやってお金を稼いでいるかをイメージできなかったのです。
物を仕入れ、物を売ることによって利益を得る。
これが商売の基本です。
ただ商売の流れは理解できていても、実感としてお金を稼ぐイメージが持てませんでした。
1円を稼げば可能性は広がっていく
そこでまずは
- 小さくてもいい
- 1円でもいいからお金を稼いでみよう
そう考えました。
最初の1円を稼ぐことが一番難しい。
1円を稼げれば10万円稼ぐことも、いや100万円稼ぐだって難しくはない。
ネットでそのような記事を目にしたからです。
正直、1円なんて簡単に稼げるだろうと思っていました。
けれどもいつまで経っても利益が出ない。
僕の通帳口座には“0”の数字が何か月ものあいだ続いていました。
「せどり」というビジネス
ちなみに僕が行った商売は、ネットビジネス、いわゆる「せどり」というものでした。
せどりとは?
せどりとは仕入れた商品を仕入額よりも高い値段で販売し、利益を作りだすビジネスです。
商社や卸売りのように、安く仕入れて高く売ることが基本です。
また「せどり」は一般的には掘り出し物の古本を販売して、利ざやを稼ぐことを指します。
つまり何をしたかというと、ブックオフや古本市で商品を買ってきて、ネットで売ったんですね。そして「売上 – 仕入」の差額でお金を稼いだんです。
いたってシンプルな仕組みの商売です。
商売には幅広い知識・経験が必要
でも、これがうまくいかないんです。
利益を出すためには、安く仕入れて高く売らなければなりません。
どの商品に価値があってみんなが欲しがるものなのかを判別するためには「目利き」が必要になります。
たしかにネットで相場を調べればある程度の値段はわかります。
しかし商品を見ただけで値段の予測ができないと骨が折れて仕方ありません。
- 文庫本は利益になりにくい
- 特定の分野の専門書は価値がある
そうした知識や経験が必要なんです。
それらを手に入れるためには、何度も店舗に足を運んで特徴を調べたり、お店のセールや得意分野などの情報収集が欠かせません。
さらに、ネットで商品を販売するための知識も必要になります。
例えば現代の有力なプラットフォームとしては、アマゾンやヤフオク、メルカリがあります。
商品を売るためには、それぞれのルールや特徴を熟知しておかなければなりません。
「1円」というお金は、こうした地道な努力の果てに初めて得られる金額なのです。
1円を稼ぐことの大変さがわかっていただけたでしょうか。
失敗したって大したダメージはない
1円を稼ぐことは大変です。
たしかに初めは覚えることが多く、挫折しそうになるかもしれません。
しかし一度軌道に乗ると、稼げる金額は雪だるま式に増えていきます。
みなさんも自転車に乗れるようになるまでは、何度も転んで、少しずつ上達していったはずです。
ビジネスもそれと同じで、一度やり方が分かると少しずつ上手くなっていくものなのです。
もしも自分でビジネスをやってみようと考えているのであれば、勇気を出してその世界に飛び込んでみて欲しいです。
規模の小さいビジネス、たとえば僕の行っている「せどり」なんかで失敗してもたかが知れています。
お小遣いがなくなる程度なので、痛くもかゆくもありませんよ。
ぜひみなさんも1円を自分で稼げる人になってくださいね。