仕事

将来起業するために、会社にいる間にしておくべき4つのこと

先日もご紹介した「7人のトップ起業家と28冊のビジネス名著に学ぶ起業の教科書」という書籍。

参照:普通の会社員生活を歩んだ人が、普通に起業する時代。

この本の中で、「将来起業するために、会社にいる間にしておくべき4つのこと」というお話しが印象深かったので、その部分を少しご紹介してみようと思います。

社長になったつもりで仕事に取り組む

会社員でいる間に、将来社長になったつもりで仕事に取り組んでおく必要があると著者はいいます。

大切なことは、「社長」になりきって考えるくせを付け、考えたプランを実行していくというマインドを一貫して持っておくことだ。

 

そうすれば、実際に経営者になったときの立場やミッションの変化の衝撃を少しでも和らげることが出来るのだ。

経営者と従業員では180度立場が逆転します。

雇われていた側から雇う側へ。仕事を与えられる側から与える側へ。

今まで、従業員として行っていた仕事とは、必要な能力が異なってくるのですね。立場が変わると、その位置で必要な能力も変わってくるのです。

経営者に必要な能力を全く身に着けずに起業するということは、ボロボロの基礎が出来あがっていない船で航海に出かけるようなものです。何の準備もせずに航海に出発すれば、勢いよく漕ぎ出した所でいずれ転覆してしまいます。

将来起業する時に備えて、事前に社長になる準備をしておく。社長のマインドとは何かを意識しながら働くことが大切なのです。

組織の力学を学ぶ

また、組織がどのように動いているのかを知ることも、経営を行っていく上で重要なファクターになります。

スタートアップ時には、特に一緒に起業した仲間たちとの折り合いがつかなくなったり、従業員が定着しないなど多くの問題を抱えながら会社を運営していかなければならない可能性が高いです。

そんな時、「組織とはどのようなものか」を学んでいれば、問題が大きくなる前に歯止めをかけることが出来るかもしれません。

それに加えて、組織の力学を知っていれば、営業活動や他企業との取引において有利に事を運ぶことが出来るはずです。著者も次のように言っています。

上司が何を考えて仕事をしているのか、上司の上司は何を考えているのか、社内で意見を通していくためのキーマンはどういうところに存在しているのか、などをして知っておくことで、営業する際にどのようなことを強調すべきかの判断が付き、相手を動かすプレゼンテーションが行えるようになる。

会社にいる間に、組織にいる人間模様を観察しておく。そうすることによって、独立後に必要な”人付き合い”のスキルを勉強することが出来るのですね。

常に成果を意識する

会社員であれば、毎月成果が出なかったとしても給料が貰えます。それは”他の誰か”が自分の代わりに利益を上げているからです。

しかし、会社を経営するとなると、頼れるのは自分一人です。自分が利益を上げることができなければ収入はゼロになってしまいます。

当たり前の話ではありますが、会社に勤めていると、どうしてもコストに関する意識が甘くなります。「努力した」というだけで自己満足してしまい、成果を出すことを重要視しなくなっていくのです。段々と、他人の背中に乗っかっている状態が当たり前になっていくのですよ。

ただし、そんな意識でいては、起業した所で倒産するのが目に見えています。会社に守られている内に、そんな考え方は改める必要があるのかもしれません。

起業すると仕事を評価してくれる上司は当然いない。努力をした、という自己満足は何の意味も持たない。

本当の意味で成果だけが自分達の努力を図る指標になる世界だ。起業後の成果の重要度は日々変化する。ある時は顧客からの評価であり、ある時は売上であり、ある時は従業員のモチベーションの変化だったりする。

読書の習慣を身に着ける

最後に、身に着けておくべき習慣に”読書”があります。

起業すると、学ばなければならないことが沢山出てきます。売り上げを管理するための会計知識、物を売るためのマーケティングの知識、インターネットや携帯電話といったインフラに関する知識など様々です。

会社にいる頃は、数字に強い人は会計課、物を売るのが得意な人は営業といったように、それぞれが得意な分野で役割分担が出来ました。

しかし、起業したての時はほとんどのことを自分一人で行わなければなりません。なぜなら資金が少なく人を雇う余裕もないでしょうし、外注するにも費用がかかるからです。

そのため、苦手な分野のことであっても、自分で学習して知識を身に付けなければらないのです。読書の習慣があれば、自分の力で知識を吸収していくことができるので、自らを助けてくれる大きな武器となることでしょう。

最後に

今日の記事で、”会社員が、会社にいる間に出来ること”のすべてを説明出来たかどうかはわかりません。他にもやっておくべきことはあるはずです。

しかし、今回この記事を書いたことで、”会社員でいる自分に一体何が出来るのか”を考えるいい機会になった気がします。

少しでもこれを読んでくれた皆さんの参考になれば幸いです。