仕事

普通の会社員生活を歩んだ人が、普通に起業する時代。

先日、「7人のトップ起業家と28冊のビジネス名著に学ぶ起業の教科書」という本を読みました。

この本に書かれていた「普通の会社員生活を歩んだ人が、普通に起業する時代」が、心に刺さったので、今日はこの内容を忘れないように引用しつつ、ブログ記事として書き残しておきたいと思います。

起業家は天才ばかりではない

本書では以下のように書かれています。

起業家の世界に身を置いてみると、確かに天才的な人はいるように思える。大学生の時に起業して、20代後半にしてすでにベテラン社長としての風格を持ち、特有のオーラを放つような人だ。20代のうちに、創業した会社を上場させる人もいる。

だが、そのような人がすべてなわけでは決してない。起業家同士で話をしてみると、多くの起業家は悩みを山ほど抱えるふつうの人間だ。

数々のトラブルに直面しながら努力を重ねる中で、名声を手に入れていっているのである。だからこそ、あえて言いきりたい。

やり抜くという覚悟さえ決められるなら、起業家には誰でもなれるのである。

起業家と聞くと、ソフトバンクの孫正義氏や、リブセンスの村上太一氏など、一部の天才にしか縁がないように思えます。しかし、著者はその存在を認めつつも、誰でも起業家になれるのだと主張します。

ただし、そのためには”やり抜く覚悟”が必要になってくるのですね。

起業するということは大きなチャレンジであり、何かしらの志があってその世界に踏み込もうとしているはずです。

・実現したいサービスがあり、そのためには自分で一から新しい仕組みを作ってやる。
・仲間と共に充実した人生を過ごしたい

といったように。

このような、「志」を持っているのであれば、夢を成し遂げるまで決して諦めないことです。途中で思うようにいかなくなり、周りから人が離れていき、本当にこのサービスは必要なのかと悩む事もあるでしょう。

そんな時でも、初めに決めた目標を達成するために”覚悟”を決めること。起業の条件として最も重要なポイントは根底に流れる気持ちを持ち続けることなのです。

航海には指針が必要

ただし起業という航海を行うためには、「志」だけでは準備が足りません。自らがどの方向に、どんな形で進んでいきたいかという、「指針」を持つ必要があります。

そのためには、すでに起業をして成功している人物に学ぶのが一番です。彼らの歩んだ軌跡を学ぶことで、将来のビジョンを具体的にイメージできるようになるでしょう。

本著では起業のイメージを具体的にするために、お勧めの本が紹介されていましたので、ご紹介したいと思います。

僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。――東大発バイオベンチャー「ユーグレナ」のとてつもない挑戦

この本は、様々な賞を受賞し、今後世界を変える企業として注目される「株式会社ユーグレナ」の創業ストーリを描いたものです。

社長である”出雲”さんは、バングラディシュにあるグラミン銀行を訪れた際、現地人が深刻な栄養不足に陥っている現状を目の当たりにしました。

食料不足の問題は世界中で広がっており、何とかしてこの問題を解決したい。

そうした思いを持って行動した結果、出雲さんはミドリムシの存在を発見し、会社を創業するわけですが、その過程には数々の困難がありました。

本書を読むことで、創業時にどんな苦難が待ち受けていて、乗り越えていけばいいのかを疑似体験できることでしょう。

最後に

テレビで見る起業家は、自分とは違う遠い雲の上の存在に思えます。けれども、世の中に起業家は沢山いて、商店街の八百屋さんも左官屋さんもすべて起業家と言えるでしょう。

そう考えると、自分でも出来るように思えてきませんか。

もし、やってみたい事があるけれども、失敗が怖くて挑戦出来ないという方のために、背中を後押ししてくれる言葉がありましたので、最後に引用させてもらいます。

人生は一度しかない。死ぬときに、ああ自分の人生守ってたな、と思い死んでいくのがいいのか、自分の人生やりきったな、と思い死んでいくのがいいのか。

私だったら、圧倒的に後者である。絶対に成功する起業アイデアなんてものは、存在しないとは思うけど、たとえ失敗しても戦国時代でもないので、命まで取られることはない。