- 良い内容のブログが書けたはずなのに、誰にも読まれない
- 会議で発言しても、まったく相手にされない
- 良い商品なのに、なぜか売れない
もしこんな経験をしたことがあるのなら、それは「キャッチコピー」の付け方が間違っている可能性が高いです。
耳から離れない歌詞のフレーズ、なぜか印象に残ったCM。
それらはすべてキャッチコピーが優れていたために、私たちの心を鷲掴みに出来ていたのです。
ということで今回は、どうすれば人の心に残るキャッチコピーを書けるのか。基本的な3つのテクニックについて書いていきたいと思います。
人の心をいかに掴むかが大切
キャッチコピーというと、「プロの書き手にしか必要ない」と思われがちですが、一般的なビジネスマンにとっても、”身に着けておくと有利”な能力です。
なぜならキャッチコピーというのは、最も”相手の心に響く・z刺さる”言葉を選択することだからです。
営業マンが商品を売ろうとすれば、言い方一つで売り上げは変わってしまいます。本屋さんに並んだ書籍だって、タイトルだけを見て買うかどうかを決めることだってあるはずです。
この時の私たちは、中身を大して知らなくても、一瞬で良い悪いを判断している事になります。
それならば、これは逆に言うと、“中身がダメでもキャッチコピーさえよければモノは売れる”。
キャッチコピーがすべてと言い換えることも出来るのです。
現代社会においては、「ネーミング」「タイトル」「見出し」「決めゼリフ」など、一瞬で受けての心に刺さり、気持ちをつかむ「ワンフレーズ」が、何よりも重要になってきているのです。
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基本テクニック3箇条
1.自分事と思ってもらえるか
世の中は、無数のキャッチコピーで溢れています。その中で、私たちが印象に残る・心に刺さるフレーズとはどんなモノなのでしょう。
最も大切なのは、「自分に関係がある」と思えるかどうかにかかってきます。
例えば書店に行ったとき、無数のタイトルが目に入りますよね。大半のものは素通りしていきますが、ふとこれだ!という商品が目に留まる。
その商品は、きっと自分が興味を持っていたり、自分に関係があると感じたもののはずです。
そして、さらに印象深くするためには、よりターゲットを絞り、「これは自分のことだ!」と思ってもらうことが大切です。
雑誌『AERA』に次のような見出しがありました。
見本:生まないかもしれない私
普通であれば、”子どもを産まない女性たちへ”といったタイトル付けになるのでしょう。
しかし、それだけでは「なるほど、そうだよな」で終わってしまう可能性が高いです。
重要なのは、プラスの要素として以下のように感じてもらうことが必要です。
女性にとって、「子どもを産むか、産まないか」は、人生において分岐点になるかもしれない大きな問題です。しかし、まだ産んでいない女性は、気にしつつも先の問題だと考えている場合もあります。
“見本”のようなコピーにすると、「私も産まないかも」と自分事のように感じられて、記事の内容を読みたいと思うものです。
自分事だと捉えてもらえると、ついつい中身まで読みたくなってしまうんです。
2.印象に残る言葉を選択する
読者の心を掴むためには、“ありきたりな表現”は避ける必要があります。その代りに、印象に残る”強い言葉”を使いましょう。
具体的には、以下の2点を意識して文章を考えると、相手の心に響く可能性が高くなります。
①抽象的な表現を避け、具体的に書く
②ついつい書いてしまうような常套句を避ける
まずは①。
例えば、みなさんがハマっているゲームアプリがあるとします。夢中になってしまうぐらい面白いので、友達にもぜひお薦めしてあげようと考えました。
では、どんな風に説明したら、その魅力が伝わるのでしょう。
普通に説明するとこんな感じになるでしょうか。
これでは”新感覚”ってなんやねん!というツッコミが入ってしまいます。抽象的でいまいちピンと来ないからです。
その代わりに、こんな風な説明をしたらどうでしょう。
具体的に伝えることで、インパクトが強くなりましたね。「画面の中に入っているような気分」になるゲームなら、ぜひ一度体験してみたいと思うはずです。
抽象的ではなく、具体的な説明の方が印象に残る
次に②について説明します。
一見かっこいい、キャッチコピーらしいと思われる言葉は回りに溢れています。
例えば、スーパーの食料品コーナーに行くと、「今が旬の」「こだわりを持って育てました」「独自の栽培方法で」といった言葉が並んでいます。
これらは素晴らしい売り文句のように思えますが、実際には何も言っていないのと同じこと。差別化するどころか、ありふれたキャッチコピーになってしまっているんです。
どこにでも似たようなことが書いてあるので、違いがわからなくなってしまうからです。
例えば、ある焼き鳥店で書かれたキャッチコピーを参考にすると分かりやすいです。
普通:厳選された新鮮な焼き鳥を炭火でじっくり焼いています
「新鮮」「炭火」。これらは、多くの焼き鳥店で見かける常套句です。これでは弱いので改善してみましょう。
改善:朝引き薩摩鶏を備長炭でじゅわっとジューシーに焼き上げました
「朝引き」「薩摩鶏」というのは中々見慣れないワードです。さらに、「じゅわっと」「ジューシー」という擬音語を用いることで、美味しい焼き鳥のイメージを掻き立てています。
常套句を使わないだけで、より印象に残る言葉に生まれ変わるコトが出来るのですね。
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3.なぜ?という疑問を植え付ける
相手の心に「なぜ?」と疑問を抱かせるコトが出来たら、キャッチコピーとしては優秀と言えるでしょう。
人は「何で?」という疑問が芽生えると、その答えが知りたくなる習性があります。どうしても続きが気になってしまうんですね。
だから、本のタイトルや雑誌の見出しなどには、この手法が取り入れられていることが多いです。
例えば、次の書籍タイトルを見てみましょう。
どのタイトルを見ても、疑問符がついてくるはずです。なぜなら、一般的に言われていることとは、正反対の主張がなされているからです。
150万円で生きていけるってどうやって?外向型の方が有利な社会に決まってるんじゃないの?
読み手が「なんで?」という想いを抱くコトによって、内容に興味を持つことを想定しているのです。
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最後に
キャッチコピーを考える力は、ビジネスマンにとって必要な能力です。
いかにして相手の”心に残る・刺さる”フレーズを選択するか。相手を惹きつけるにはどうしたらよいか。
物を売る・交渉事・物事を伝える・人間関係をよくする。あらゆる場面において、活用することが出来るはずです。
今回のお話しが、少しでも皆さんのお役に立てればとても嬉しく思います。