先日映画のレビュー記事を探すためにネットを彷徨っていたところ、「良い記事を書くな~」と感じるコラムに出会いました。
どんな人がライターなんだろうと思って画面をスクロールしていくと、「AV女優・戸田真琴」の文字が。
えっっ…こんな綺麗で繊細な文章を書いているのがAV女優だなんてーー文章の内容と職業とのギャップに驚いてしまいました。
私は言葉と姿で、福島さんは撮影技術で、同じ気持ちで、心を込めて、ご協力してくださったあなたのために撮りました。
伝わると信じてます。
ありがとうじゃ足りないから一緒に歩いていくんだね。 pic.twitter.com/Jf2hmBgjVN— 戸田真琴(&staff) (@toda_makoto) March 15, 2018
- 人の琴線に触れられるような
- 人の価値観を揺さぶるような
僕はこのような目標を立てて、ブログ運営を続けてきました。
元々文章力がないこともあり、何度も推敲を繰り返し読める文章にしていきます。
そして、出来る限り自分の思いを綴ることで、「少しでも誰かの心に残れば」という想いで記事を作成しています。
しかしながら、どうにも「伝える力」が自身には不足していると感じていました。
そんな想いを抱えていた時に出会ったのが、彼女の書いたコラムでした。
映画コラムであるにも関わらず、自身の生い立ちや価値観を織り交ぜた記事内容。
「戸田真琴」という人間の魅力が記事には溢れており、「こうした記事が人の心を揺さぶるんだな〜」という納得感とある種の敗北感を得ました
この記事では、彼女のコラムを通して学んだ「文章で読者に想いを伝える方法」についてご紹介したいと思います。
記事を読んでいる最中に、”書き手”が見えるかどうか
文章というのは、単語を繋ぎ合わせた文字列の集合体に過ぎません。
単語同士をどのように組み合わせるかで文章の持つ表情は変わってしまいます。
似ているようでいて、まったくの別物
同じようなことが書いてある文章なのに、なぜか心に響かない文章。
それは、その文章から”書き手の表情“が見えてこないからです。
知らずしらずの内に、文章にはその人の想いが乗り移っています。
- 怒り
- 喜び
- 悲しみ
- 愛しさ
そうした感情は、読んでいる相手に伝わります。
そして、その感情を通して、”書き手の顔”が思い浮かぶのだと思います。
戸田さんの文章は”書き手の表情”がとても分かりやすい文章になっています。
柔らかくふんわりとした雰囲気と、音楽を奏でるようなテンポのあるリズム感。
平易な言葉だけで構成されたその文章には、どうにも人の心を離さない魅力があるようです。
文章には”書き手”の想いが込められています。
「想いを吐露する = 文章を書くこと」に繋がります。
裸のままの文章
ブログを書くことは”自己開示“をするということです。
「自分はこんなことを考えている」という、普段表面には押し出すことのない感情を綴ることにもなるでしょう。
僕は”自分の感情”を大切にしたいと思っています。
ブログを書くことは、「自分の感じていること」と「日常生活を送る」上でのギャップを埋める合わせる作業だと感じています。
内面にあるドス黒い感情を綴ることで、感情を昇華していく行為。
僕がこの場で自己開示をするのは、「自分の内臓を見せるくらいのことをしてでも、汚い”膿”を出し切って綺麗な状態になりたい。人に受け入れられながら生きていきたい」という気持ちがあるんだと思います。
戸田さんのコラムは、「平易だけれども重い」と感じさせられる文章でした。
その理由は、決してイヤラしい意味ではなく、「感情という名の裸をさらけ出している」からじゃないかと思うのです。
さて、何年前のことか忘れてしまいましたが、こんな桜の散る春の日に、家から飛び出して近所の河原でひとりぶすくれていた時がありました。
野球場ともテニスコートとも距離を置いた、広い河川敷の中でもひときわ何も無い芝生の上に、わたしが三人は乗れそうなくらいの大きな岩が転がっていました。
そこへ登っては、お母さんとの喧嘩の内容を反芻し、やっぱり「わかりあえない」と心の中でぼやきながら真剣な涙が溢れたものです。
一人暮らしを始める前は、こんな光景は日常茶飯事でした。
わたしの家族は決して普段から荒れているものでも険悪なものでもありませんでしたが、私はお父さんとお母さんにとって、「自分たちの予想よりもややこしくものを考え、理解し難い」変わった子供だったようなのです。
自分の内面をさらけ出すことは意外と難しいです。
なぜなら、どこかで見栄を張ってしまったり、脚色されたりするからです。
その点、彼女の文章は”等身大の自分”を素直に表現し、事実をそのまま文章へと昇華している。
ありのままの姿が綴られているからこそ、多くの人を惹きつけているのではないかと感じるのです。
最後に
AV女優でありながら、幅広い活動をされている戸田真琴さん。
クラウドファウンディング(2017年9月募集終了)や「戸田真琴×福島裕二 写真展」などの、様々な分野で才能を発揮されています。
もし興味があれば、コラムをのぞいてみてください。
きっとあなたの琴線に触れる記事があるはずです。
>>戸田真琴のコラム『悩みをひらく、映画と、言葉と』
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