文章を書きたいけれども、上手く書けない。
言いたいことが相手に伝わらない。
そんな悩みを持っている方は、多いのではないでしょうか?
私自身もそんな悩みを抱えている一人です。
学生時代から常々、「文章が上手く書けたらいいのに。。」、という気持ちを抱いていました。
巷では、本を読んだり、豊富な知識を蓄えることが、文章が上達する近道だと言われていました。
それを信じて、大学4年間で1000冊以上もの本を読み込んだのですが、その効果は一向に現れてきません。
パソコンの前で、何かを書こうと思っても、全く内容が浮かんでこない。
「なぜ、知識を手に入れたのに、指がまったく進まないのか。」
「どうして自分の文章は、上達しないのだろう」
そう悩んでいた時、ふと気づいたのです。
私に足りなかったのは、情報を得ることでも、本を読む事でもなかった。
「”文章を書く”という、アウトプットが足りなかったんだ」ということに。
今回は、インプットはもちろん、なぜアウトプットが大切なのかを考えていきたいと思います。
文章は、”料理を作る”ことと、変わらない
文章力を向上させるためには、アウトプットが大切だと書きました。
けれども前提として、沢山の知識や情報をインプットしておくことは重要です。
料理を例にしましょう。
例えばカレーを作るときには、材料が必要になります。
にんじん・ジャガイモ・牛肉・ルー。
それらを加工して組み合わせることによって、初めて「カレー」は完成するのです。
これを文章に置き換えると、
- 材料 = 知識や情報(インプット)
- 加工方法 = 文章の書き方(アウトプット)
ということになります。
美味しいカレーは、美味しい材料があれば、作れるわけではありません。
腕のいい料理人が調理することによって、初めて美味しいカレーへと変貌を遂げるのです。
美味しいカレーを作るには、
- 美味しい材料
- 優秀な料理人
のどちらもが必要です。
同様に、良い文章を書くためには、
- インプット
- アウトプット
の両方が大切なのです。
本や新聞を読もう!
知識や情報の手に入れ方は、沢山あります。
ラジオ・テレビ・本・新聞・インターネット。特にインターネットの登場によって、現代人は情報過多の状態にあります。
では一体どうやって、広大な情報の海から、自分に必要な情報を取捨選択すればいいのでしょう?
私は、本や新聞から、情報を得ることをオススメしたいと思います。
自分に必要な情報を選択できる
なぜ、それらを選択すると良いのか。
それは、
「能動的に情報を手に入れる必要」があるからです。
テレビやラジオの場合、私たちは受動的に情報を受け取ることになります。
つまり、目や耳から一方的に情報が入ってくるのですね。
例えばニュースを見る場合、テレビ局が報道すると決めた内容を、受身で受け取るしかありません。
加えて、視覚情報がメインのため、得られる情報量も少ないです。
それに対して、本や新聞の場合、自分で情報を選べます。
「どんな本を読もうかな」
「こっちの記事の方が、信頼出来そうだ」
自分で必要なものを探し出し、知識や情報を選択出来るわけです。
かつて、国民的テニスプレイヤーとして知られた「松岡修造」さんは、こんな言葉を残しています。
情報というのは、自分の中にどうインプットし、どんな形でアウトプットするか、そしてそれをどういう成果に結び付けていけるかが重要です。
自分主体で情報に接し、自分に必要なものだけを見極めて吸収していかないといけない
参照:名言
- 自分に必要な情報
- いらない情報
を選択することが大切なのですね。
また物事に主体的に関わるのと、受身で関わるのとでは、吸収量はまったく違ってきます。
そのような理由から、本や新聞といったメディアを読んで知識を吸収することをおすすめしたいのです。
体系だった知識が得られる
また、本や新聞の優れた特徴は、「体系だった知識」が得られるコトです。
例えば、「動物化するポストモダン」という作品があります。
この本では、オタク文化がどうやって生まれ、なぜオタクたちは”可愛いもの”に惹かれるかを考察しています。
「猫耳文化は、記号としてのオタク文化の特徴だ!」
「二時創作は、シミュラークルの組み合わせで作られている」
など、こと細かに考察が加えられていきます。
もし、インターネットやテレビで”オタク文化”の情報を得ようとすれば、断片的な情報しか手に入らないでしょう。
テレビでは放送時間が区切られています。そして、インターネットはあくまで”無料”の記事に過ぎません。
本にすると何百ページにもなる貴重な情報を、無料で公開するなんてありえないからです。
ある一つの事象に対して、論理的に体系だった知識を身に着けるコト。
それは、文章を論理的に組み立てるための、基礎能力を養います。
文章力を向上させる、基本的な能力が身に付くのです。
文章を書き続けていれば、次第に腕は磨かれていく
先ほど、良い文章を書くためには、
「いい材料と優れた料理人」
が必要だとお話しさせてもらいました。
つまり、
良い材料 = 豊富な情報や知識
優秀な料理人 = 文章の上手な書き手
と同じこと。
では、文章の上手な書き手になるために、私たちは何をすればいいのでしょう?
それは、とにかく文章を書きまくることです。
文章は書くことで、次第に腕は磨かれていきます。
私は一年近く、当ブログを運営してきました。
当初は数百字を書くために、数時間かかっており、出来上がる記事のクオリティは非常に低かったです。
様々なブログで、
「私は数か月で何万PVを達成した」
「ブログで、月数百万円の売り上げです」
とか書かれていますが、彼らだって実は長い下積み時代があったのです。
ブログ界で有名なイケダハヤト氏にしても、注目を浴び始めるまでには、10年近くブログ記事を書き続けていました。
ただ、「数か月で結果が出た」といった方が、注目されやすいので、戦略としてそうしているだけ。
有名人ですら、結果を出すには時間がかかる。それならば、我々凡人は、それ以上に積み重るしかないのです。
とにかく毎日文章を書く。
書き続けていれば、
- 文章の型を作れば、早く書けるかもしれない
- この言い回しはなんだか変だ
- インプットが足りないのかもしれない
といった、気づきが得られます。
何度も使う言葉(=材料)を推敲し、言い回し(=材料を調理)に改善重ねることで、読者にもわかり易い文章になっていくのです。
日記やブログを書けばいい
文章力を向上させるためには、日記やブログを書くことがお勧めです。
まず、日記であれば、人目に触れないので自分の思いを隠すことなく綴ることが出来ます。
加えて、行動や出来事を記録しておけば、思い出を残すためにも役に立ちます。
一方、ブログの場合は、「読者の目に触れる」ことになります。
そのため、少なからず人目を気にした文章になってしまう可能性があるという欠点があります。
ただし逆に考えると、
人の目に触れるということは、より「読者に理解してもらえる文章を書こう」という気持ちにさせられる
はずです。
「誰かに見てもらうなら、恥ずかしい文章は投稿出来ないな。」
「役に立つ記事を書きたいな。」
そうした気持ちを持つことが、
- わかり易い文章の必要性
- 正確な情報を手に入れる、大切さ
を考えるきっかけを作るのです。
人は必要性が増したり、追い込まれると考えます。
思考錯誤を繰り返すことで、私たちは成長していくのです。
その結果、より早いスピードで文章力は向上していくでしょう。
私が日記ではなく、ブログをやっているのは、そうした理由もあるのです。
人の目に触れるのを意識することで、文章が早く上達すればいいなと考えています。
最後に
文章を書くためには、インプットとアウトプットが大切である。
今回はそんなお話をさせて頂きました。
どちらか一方が重要なのではなく、この2つをバランスよく身に着けていくことが大切です。
知識や情報を吸収したら、文章にしてみる。
書く習慣を身に着けることで、少しずつ文章力は向上していくはずです。
一緒に頑張りましょう。