オピニオン

”会社員生活”を始めて3年が経った。 今の想いと今後について。

会社員生活を始めて、約3年が経過しようとしている。

今まで常に辞めたいなという想いを抱えつつも、楽しいコト、辛いこと、苦しかったコトなど、色々な感情に振り回されつつも、何とか生き抜くことが出来た。

今年もそろそろ終わりつつあるので、今一度会社員生活に対する自分の想いを整理しておきたいと思う。

会社員であるコトの凄さを知った

フリーランスが注目され、”雇われないで働くスタイル”が近年注目を浴びている。

僕自身、「会社員なんてもう古い」「ネットがあれば、自分の力だけで簡単に食べていける」。そんな風に考えた時期がある。

けれども実際にサラリーマンとして働いてみると、そこには優秀な人達が沢山いて、一人ひとりが自分の持ち場で一生懸命仕事に取り組んでいるコトを知った。
そして十分個人で食い扶持を稼いで行ける能力があるにも関わらず、”会社員”として、周囲と協調しながら楽しんで働いている人達の存在を知った。

今は、新しい働き方だとか、新しいツールが次々と生まれつつある、変動の時代だと思う。
もちろん、ツールが変われば人々の生活は変わる。
産業革命によって、既存の職業がなくなり、新たな職種が生まれたのと同様に、これからの時代も消えていく一方で、生まれてくるものが多々あるのだろう。

ただ、”人の本質”は永遠に変わるコトがない。

人間は生身の身体を持ち、死に向かって歩み続ける存在である。

そうである以上、僕たちは人との協力なしで生きて行くことが出来ない。
会社員は人との繋がりの大切さを教えてくれる貴重な場所の一つだと思っている。

ネットの風潮に乗せられることの危険性

youtuberやブロガーが注目されるにつれて、「会社を辞めてしまえ」「大学を中退したって問題ない」といった主張を見かけるようになった。

それらは、現状に満足していない人達、つまり「自分はこんなもんじゃない」「俺の凄さを誰も認めてくれない」といった想いを抱えている人達の心の渇きを、一時ではあれど潤す。

確かに、それらを選択することで上手く行く人も中にはいるのかもしれない。

けれども、”最終的に選択したコトの責任を受け入れるのは自分である”ことだけは忘れてはならない。

なぜあなたの心に刺さる言葉を”彼ら”がくれるのか、今一度考える必要がある。
もしかしたら本心は、転職サイトにあなたをいざなうコトで得られる収益や、サロンに入会させることで利益を得るコトが目的としているかもしれないからだ。

あなたの心に刺さる言葉をくれる人達は、本当はあなたのコトなど考えていないかもしれない。

ハーメルンの笛吹き男みたいに、嘘をまき散らして、付いてきた者を貪ろうとしている可能性を忘れてはならない。

収入源を複数持つ

僕は会社員として働く傍ら、ネット場で物を販売したり、ブログを書くコトで収益を得ている。

複業を行うコトで得られるメリットは、会社員として”保守”に走るコトなく、個人事業として”挑戦”する機会が得られるコトだ。

収入が一つであれば、入ってくるお金が断たれれてしまうと生活出来ない。
その結果、生活の安定を確保するために、”無難”に仕事をこなし、危険な発言は会社で慎むようになるだろう。

けれども、会社員の収入を必要としていなければ、自分の意見を自由に表明しやすくなる。
例え会社をクビになろうと、自信の生活を脅かされる不安がないからだ。

会社員・フリーランス。
両者は相反する立ち位置にいると思われがちだ。
たしかに”働き方”という側面では、”労働者”と”経営者”という意味で対局に位置している。

しかし、会社員としての仕事と個人で行う仕事は、お互いに相乗効果を生む。
僕は会社でIT系の仕事をしているけれど、個人で行っているブログの運営や物販は仕事を行う上で、非常に役に立っている。
お互いのメリットを良い所取りした、複業という働き方。今後も続けていきたいと思う。

最後に

以前は「~でなければならない」。
そのためには、努力し続けなければいけない。

そんな「~しなければいけない」という言葉に縛られながら生活していた。

その結果、日常を未来に投資し、現実を生きていなかったように思う。

ミヒャエルエンデは童話「モモ」の中で、時間泥棒の存在に警笛を鳴らした。
つまり、「未来のために貯蓄した時間は、永遠に未来への投資へと回される」ことになる。

会社員として、あるいはフリーランスとして目指すべき場所を見定めるコトは大切だと思う。
けれども、今を犠牲にし続ける生き方に疑問を感じるようになった。

人生100年時代と言われる、僕たちの人生はまだ始まったばかりだ。先は長い。
それならば、今を大切に一歩一歩、のんびりと積み重ねていくのもありなんじゃないか。
そう感じる今日この頃。