仕事

カーネギー『人を動かす』から学ぶ、良好な人間関係を築く方法

D・カーネギーの名著「人を動かす」を読みました。

カーネギーと言えば、本著を含め「道は開ける」も非常に有名な作品であり、「人間とは何か?」という”普遍的な悩み”を解消してくれる名作を残しています。

雑誌記者、俳優、教育講師など、様々な仕事をしてきた中で導き出された彼の知見は、多くの人の心を打ち、親しまれています。

僕自身の話だと、今まで自己啓発本は苦手な分野でした。

大抵の本には、”どこかで聞いたような内容ばかり“が書かれていますし、”前向きになろう“的な文章が多く、温度の低い自分には合わないと感じていたからです。

けれどもこの本の内容は、まったく異なっていました。

表面的な言葉ではなく、自らの経験とインタビューに基づいて記述される言葉は、重く優しく心の奥底に染みわたってきたからです。

数多くの本を読んできましたが、このように感じられる本との出会いは稀なことです。

この記事では「人を動かす方法」についてご紹介します。

人を動かす為に必要なこと

1) 人の悪口ではなく”誉めること”

人を批判するのは簡単です。

批判をすれば相手よりも立場が上になった気分になり、気持ちいいです。

自分は何も行動せず、簡単に相手よりも高い位置に立てる

そのため、”他者への批判“は世の中に溢れています。

テレビを点けると、政治家や芸能人はいつも誰かの批判を浴びており、職場では悪口が聞こえてきます。

誰かを批判するのは簡単なため、多くの人が気軽に手を出してしまう行為なのですね。

しかしカーネギーは、「このような事をしていると周りは誰もついてきてくれなくなる」と言っています。

印象的な文章があったので、引用してみます。

若い時は人づきあいが下手で有名だったベンジャミン・フランクリンは、後年、非常に外交的な技術を身につけ、人を扱うのがうまくなり、ついに、駐仏アメリカ大使に任命された。

彼の成功の秘訣は「人の悪口は決して言わず、長所をほめること」だと、自ら言っている。

人を批評したり、非難したり、小言を言ったりすることは、どんな馬鹿者でもできる。

そして、馬鹿者に限ってそれをしたがるものだ。

理解と寛容は、優れた品性と克己心を備えた人にしてはじめて持ち得る徳である。

悪口を言われた相手を好きになる人はいませんよね。

たとえ自分が悪かったとしても、非難されたとなれば「こんちくしょう!」という気持ちになるものです。

つまりカーネギーは、怒りが湧いてきて相手を非難したくなった時でも、相手を褒めろと言っているんですね。

どんな人にもどこかしらの優れた部分があります。

怒りで熱が昇っているのであれば、一旦熱を冷まして冷静になる。

そして、相手のいい所を見つけて褒める。

誰もが簡単に出来ることではありませんが、だからこそ価値があるのです。

徳を身に着け、優れた品性を備えた者のみができる行為なのです。

2) 重要感を与える

カーネギーは”たった1つしか人を動かす方法はない“といいます。

それは一体何なのでしょうか。

人を動かす秘訣は、この世に、ただ一つしかない。

この事実に気づいている人は、はなはだ少ないように思われる。

しかし、人を動かす秘訣は、間違いなく、一つしかないのである。

すなはち、自ら動きたくなる気持ちを起させることーこれが、秘訣だ。

重ねて言うが、これ以外に秘訣はない。

人を動かすためには、”自ら動きたくなる気持ちを起こさせる”

それが、カーネギーの出した結論でした。

そのためには、

“相手の長所”を考えるようにすることです

誰だって自分の事が一番大切です。

何か問題が起これば、自分の事ばかり考えて日々を過ごしてしまいます。

ただ、しばらくの間は自分のことを考えるのは止め、他者の長所を考えてみましょう。

「他者の真価を認めよう」という意識が必要な心がけになります。

印象的な文章があったので最後に引用させてもらいます。

深い思いやりから出る感謝の言葉を振りまきながら日々を過ごすーこれが、友を作り、人を動かす秘訣である。

最後に

今回は「人を動かす」ためには何が必要なのかをご紹介してきました。

「人を動かす」と聞くと、「何を上から目線な!」と思われるかもしれませんが、本著で語られている内容は、まったく傲慢ではなく、どうすれば”他者といい関係性が築けるか“にフォーカスされています。

ぜひ一度手に取ってみてください。

僕の見える世界が変わったように、皆さんの生活にもきっと変化が起きるはずです。

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