海外には、日本国内には存在していないような病原菌が沢山潜んでいます。
初めは風邪かな?と勘違いするような些細な変化から始まり、いつの間にか症状が重症化してしまう。
潜伏期間を経た後に、症状が顕在化するような感染症の危険が潜んでいるのです。
先日1週間程、東南アジア(タイ・カンボジア)へ行ってきたのですが、帰国して1週間後に40度近い熱に見舞われました。
病院へ行くと、感染症の疑いがあるの事で、詳細な検査をするように言われました。
感染症は、病気に精通した医師でないと判断が出来ない恐ろしい病気です。万が一罹患してしまった場合、長期に渡って苦しむことになります。
そこで今回は、東南アジアへ行った際、注意が必要な感染症についてまとめておこうと思います。
デング熱
東南アジアは、高温多湿な熱帯性気候に属している地域です。年間の平均気温は30度近くあり、大きく一年を分類すると、乾季・雨季・暑季に分けられます。
デング熱は、ネッタイシマカやヒトスジシマカが媒介する熱性疾患の一つです。
4~5日の潜伏期間のあと、発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛などに襲われます。
死に至る危険は少ないですが、関節の痛みが激しいため、英語ではBreak bone feverとも呼ばれています。
3日~5日で解熱し、解熱するとともに発疹が現れます。治りかけの合図なので、見逃さないようにしましょう。
予防法・対策
ワクチンやウィルスを標的にして、治療法は確立されていません。
蚊を媒介として感染する病気のため、虫よけスプレーなどの蚊に刺されない工夫が必要です。
僕自身カンボジアでは、虫よけ対策を行っていなかったため、大量の蚊に刺される事となりました。現地では、たった数分の内に、数十か所刺されるほど、大量の蚊が発生していました。対策をしておくことをオススメします。
マラリア
マラリア原虫を持った”ハマダラカ”に刺されることで感染する病気です。
熱帯・亜熱帯地域に広く感染が報告される感染症で、世界100ヵ国余りの国々で流行しています。
1週間から4週間ほどの潜伏期間を経て、高熱、悪寒、強烈な頭痛が周期的に起こってくる恐ろしい病気です。
マラリアには4種類あります。
- 熱帯性マラリア
- 三日熱マラリア
- 四日熱マラリア
- 卵形マラリア
この中でも熱帯性マラリアは発症から24時間以内に治療しないと重症化し、死に至ることがあります。
予防法・対策
マラリアには予防薬があるため、マラリアが流行している地域へ渡航する際には、予防薬を内服する事が望ましいとされています。予防薬の処方には、医師の処方が必要なので、渡航前に相談しておくといいでしょう。
また、予防薬を服用していたとしても、虫よけ対策は必須です。虫よけスプレーや、長袖・長ズボンを着用して、肌の露出を避けるといった、対策が必要になりますね。
最後に
海外旅行は「楽しいもの」というイメージがありますが、その反面、”危険が付きまとう”ことを心に刻んでおく必要があるのでしょう。
僕自身、感染症には罹らなかったものの、帰国後の高熱に見舞われました。病院で東南アジアを旅行した事を伝えると、専門医ですぐに見てもらうように言われ、感染症専門医の元で検査を受けることになりました。
感染症は、通常の病院では検査することが出来ません。大学病院や感染症内科といった特殊な場所でしか治療が出来ず、県内では治療してもらえない都道府県もあります。
海外旅行を楽しむためにも、予備知識として、感染症の知識を取り入れておきましょう。
事前の対策と処置がしっかりできれば、感染症はそれほど恐れるものではありませんから。