感情の中で、最も扱いずらいのが”怒り”であると感じています。
楽しさや寂しさと言った感情が、自身の内側に向けられたものであるのに対し、怒りは多くの場合、”外側”に向けられてしまいます。
そして怒りには、多くの場合、裏の目的が潜んでいます。
- 自分を正当化したい
- 相手をコントロールしたい
怒りに身を任せてしまうことで、一時の感情に身を任せてしまうことで、長期的に見れば損失を被ってしまうかもしれません。
そして、元々抱いていた”本当の目的”を見失ってしまうかもしれないのです。
この記事では、「怒りをコントロールする重要性」についてお伝えします。
この記事を読んで頂ければ、「感情のコントロールが目的達成には不可欠である」ことが理解できるようになります。
怒りをコントロールする重要性
「怒らない人 = 穏やかな人」とイメージされる方は多いです。
- 周囲と波風立てず、調和を保って行動できる人
- 余裕があり、平穏な人
動揺することなく、自分の意志で感情をコントロールできるのが理想でしょう。
けれども、いくら穏やかに振る舞うことが出来ても、完全に怒りを取り除くことは困難です。
私たちの周りは、ストレスで溢れています。
適度なストレスは、生きていくのに必要であると言われますが、現代社会はその閾値を超えているのではないかと感じています。
情報化が進み、機械に合わせたスピードを求められ、常にギリギリの状態で進んでいかなければならない社会。
ストレスがない人などいないでしょう。
時代は変化し続け、私たちは膨大な刺激に晒されています。
そのような状況下では、怒りを感じる場面が増えます。
迷惑を掛けられたら、誰しもムッとするでしょう。
トラブルや不運に巻き込まれたら、落ち込んだり、イライラが募ることもあります。
まったく怒りを感じずに、日々の生活を送れるのなら、それは聖人君子といっても過言ではないかもしれません。
怒りは感じて当然です。
大切なことは、いかに怒りをコントロールするかなんじゃないかなぁと。
怒りをコントールできないと”目的”を見失う
怒りのコントロールが重要なのは、「目的」を見失わないようにするためです。
「目的」を設定し、それを実現させるための「手段」を考え、実行に移す。
大まかに以下の3点を定めることで、目的は実現に近づいていきます。
- 戦略:最終目的を達成するための大まかな計画方針
- 作戦:戦略を成功に導くための、個別的・具体的計画
- 戦術:作戦を成功に導くための現場での手段・方術
目標を定めることで、成し遂げたい事柄が明らかになります
目的のための、具体的な計画を練り、成功への道を模索します
計画を進めるために具体的な手段を決定します
これらを明らかにすることで、初めて目的は近づいてくるのですね。
ここで問題になってくるのが、先ほどの”怒り“という感情です。
一時の怒りに流されると、本来の目的が歪んでしまいます。
目的が歪んだことで、計画が崩れ、手段が分からなくなるという、負の連鎖を生み出してしまうのです。
これは非常にもったいないことです。
せっかくの目的が、些細な気の迷いで変わってしまうのは。
“怒り”を感じても表には出さないようにしましょう
たとえ心の中では、荒々しい想いを抱いていたとしても、表向きは平静を装い、笑顔を作る。
息を整え、深呼吸することで、心は冷静さを取り戻すでしょう。
最後に
今回怒りについて紹介したのは、『最強の教訓! 世界史 (PHP文庫)』を読んだことが関係しています。
歴史を紐解くと、勝敗が決定する要因には「感情のコントロールができずに愚策に走ってしまった」という事例が多いです。
例えばカルタゴの名称ハンニバル。
彼は自らの能力を過信したことで、弱点を突かれ、戦いに敗北した経験があります。
また軍神と呼ばれた上杉謙信は、圧倒的な力を持ちながら、天下統一を成し遂げられませんでした。
その背景には、
- 他者の助言を受け入れられない
- 感情に任せた結果、愚策に走る
といった、感情面への配慮が足りない側面があったのです。
彼らのような天才でも、気を緩めると疎かにしてしまう感情のコントロール。
我々のような凡人は常に感情の変化に気を配り、意識する必要があるのだと思います。
さもなければ、本来の目的を見失い、大海原に漂流してしまいます。
目的地へと辿り着くためには重要なことなのだと思います。
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