海外旅行に行く機会は、これで3度目。
グアムとヨーロッパ旅行の経験しかない自分にとって、今回のタイ旅行は非常に”学び”の多い旅でした。
目に映る風景や習慣といったあらゆるものが日本とは異なっていました。
交通ルールは無茶苦茶だし、人々の立ち振る舞いや国民性も全く違う。
そこは日本での”当たり前”や”常識”が通用しない場所。
いかに”自分の価値観や常識”はちっぽけなものであり、取るに足りないものなのかを肌感覚で感じることが出来ました。
バンコクは、タイの首都とはいってもやはり発展途上中。国の至る所で工事が行われ、都会と田舎が同じ首都の中に共存しているように思えました。
空港から降り立つと、タイ独自の”匂い”が立ち込める。熱帯特有の湿りけを帯びた、香辛料が混じったような”野生の匂い”がした。
それは、日本の清潔でクリーンな人工的なものではなく、自然のままに出来上がったものでした。
これは、2018年3月20日ー25日までのタイ旅行記録です。
また海外へ行こうと思うので、あの時のドキドキ、緊張感を思い出すために備忘録として残したいと思います。
ドンムアン空港へ到着!
ほぼ予定通りにバンコクにある”ドンムアン空港”に到着。
PM 23:45分に日本を出発し、到着したのは現地時間のAM4:00。日本とタイでは約2時間の時差があるので、約6時間のフライトです。
ドンムアン空港はスワンナプーム空港と並んで、バンコクの主要国際空港の一つとなっています。
空港の表示はタイ語表記が一番上になっており、次が英語で、日本語の表記はどこにもありません。
朝早くに到着したため、バスや鉄道といった公共交通機関は止まっていました。
動きだすのを待つため、空港周りを散策することに。
バンコクの主要交通手段”タクシー”
こちらはタクシー乗り場。
赤や黄色の車がタクシーでバンコク中を走り回っています。
白のバンはロットゥー(ミニバス)と呼ばれる乗り物で、乗車人数が揃い次第目的地に出発する仕組みになっています。
もちろんすぐに出発してもらうことも可能ですが、その場合は他の乗客の分も料金を支払うことになるでしょう。
空港の外に出れば、3月にも関わらず気温は30度近くにも上っていました。タイは熱帯に位置しており、年間を通じて気温が高い国。
3~5月は”暑季”と呼ばれ、今後少しずつ雨が降るようになっていきます。
いわゆる”スコール”に襲われる機会も増えるので、雨具の持参は必須です。
バックパッカーの聖地”カオサン通り”へ
朝の6時頃になると、ようやく電車が走り始める時間となります。
初日は”バックパッカーの聖地”とも呼ばれる「カオサン通り(Khaosan Road)」へ行くことに。
ドンムアン空港の最寄り駅から、カオサン通りがある場所までは電車で約1時間半。料金は20バーツ程しか掛かりませんでした。
ちなみにタイの通貨単位は“バーツ”と”サタン”の2種類があります。
「1バーツ=100サタン」であり、日本の通貨単位「円」と同じようなものだと考えてもらえればOKです。
バーツと言われてもピンと来ないので、日本円に換算すると、
大体1バーツが3円程度なので、20バーツだと「20バーツ×3円=60円」
およそ60円程度で電車の旅が出来てしまう計算になります。
日本では考えられない値段なので、安すぎて初めは驚くコトになるはず。
タイの鉄道は驚くコトがだらけ
こちらはタイの駅です。男性が歩いていく先が駅の入り口になっています。
どの駅も、日本の駅のように整っておらず、電光掲示板は存在しません。電車も時間通りには運行せず、スピードも非常に遅いです。
電車の中は扇風機がついている程度で、冷暖房設備はありませんでした。
もちろんこれは電車の種類にもよるので、スカイトレイン(BTS)などを利用すれば快適な旅を送れます。
首都バンコクであっても、家は傾き、町の人たちは竹で洗濯物を干していました。
そして路線には鳥たちが群がり、野生の犬や猫が走り回る光景が広がっていました。
“昔の日本は良かった”と言われる事があります。
私自身は、「そんなのは今を楽しめない大人たちのいうこと」「食べ物も豊富にあって、便利な物がある現代の方がいいに決まっている」と思っていました。
けれども実際にタイへ行ってみると、そこには“今の日本にはないもの”があるように感じました。
貧しいながらも、人と人とが寄り添って助け合いながら生活をしていること。
時間に追われる事なく、自然と共存した生活をしていることなど。
技術の発展や社会の進歩によって日本が捨ててきた、“人との繋がり”や”現状を楽しむ”といった精神が根付いているように思えたのです。
電車から降りる人たち。
路線の上を平然と歩く姿、電車にあるはずの”ドア”が存在していないのは衝撃的でした。
カオサン通りで”タイ式マッサージ”を受ける
カオサン通りに到着した後は、まず朝食を食べることに。
ゲストハウスが併設しているレストランでの食事。
バックパッカーの聖地と言われるだけあって、アジアやヨーロッパからの旅行客の姿が大勢見られました。
朝食の後は、マッサージを受けるために当たりを散策。いくつかの店舗を見比べた後、“タイ式マッサージ”を受けることにしました。
タイ式マッサージの流れとしては、まずは足湯をしてからタイ風のシャツとパンツに着替えさせられます。
施術を受ける場所は個室になっており、冷暖房も完備されている、快適な部屋。
ツボを刺激しながらうつ伏せ・仰向け、頭部と全身をマッサージしていく感じですね。
初めてマッサージを受けたけれども、非常に気持ちがよかったです。特に肩こりなどの身体の不調を感じてはいなかったものの、終わった後には何とも言えない爽快感が。
終了後に入れられた”タイ茶”はとても美味かったです。
初日ということもあり、その後はAirbnbで予約していた民泊へ行くことにしました。しかし、目的地までどうやって辿りつけばいいのかわからない。
ということで、現地にあるセブンイレブンで道を聞くことに。
すると店員さんが道順を書いてくれました。店員さんもこちらも英語がほとんどわからない中でのやり取りです。身振り手振りで何とか意思疎通を図りました。
実際、ほとんどがタイ語で書かれているため、自分にとっては何が書いてあるのかはよくわかりません。
そんな状態の中でも、ホストに直接電話をしてくれた上に、バスの乗り方から言葉の発音など、約20分も時間を割いて説明してくれました。
これは自分にとって衝撃的なことでした。
日本と同様、セブンイレブンの店員さんなので、アルバイトの身分なのだと思います。日本であれば、面倒臭そうに対応されるか、他の店に行ってくれと言われるでしょう。
にも関わらず親切にしてくれたのは、彼女たちの”善意だったのだと思います。
その働き方は決してマニュアル的な労働ではありませんでした。
日々の労働に、ちょっとしたプラスの価値を仕事に付け加えること。
わずか数十分の出会いではあったけれども、”働き方”に対する考え方を改めることができたし、日本に帰った時、困っている人がいれば自分も助けたいと思えるようになりました。
タイのバスは初心者には難しい?
バスには番号が振ってあり、行先がそれぞれ異なっています。
バスには「公営バス」と「私営バス」の2種類があり、同じ路線のバスでも、エアコン付きバスとエアコンなしのバスがあります。
エアコン付きのものは値段が若干高く設定されており、バスの内部で大音量の音楽が流れているユニークなバスも存在しました。
また感じたこととして、初心者にはタイのバスは難易度が高いと感じました。
路線図はバスの中には書かれていないし、次の停車場所はバスに乗った添乗員がタイ語でアナウンスするのみ。
ただ目的地の場所が大よそ分かれば、周辺にいる人や添乗員に聞いてみればいいと思います。
googleマップなどを活用して目的地を見せれば、親切に教えてくれることでしょう。
下りる場所をあらかじめ教えて欲しいと伝えておけば、「次で下りろ」と教えてくれますよ。
Airbnbで予約した民泊に到着
16:00頃にようやく宿泊先に到着。
3日間泊まる予定で、1日およそ600円という格安民泊です。ホストさんの自宅の2階を利用させてもらうという形での宿泊でした。
部屋を覗いてみると、エアコン完備・風呂・トイレ付きで広々としていました。
タイ式のトイレというのは排水管の都合上、”便器に紙を流せない”仕組みになっています。利用したトイレットペーパーは専用のゴミ箱に捨てるのがデフォルト。
しかし、この家では紙も流せたし日本のトイレと変わりませんでした。
これで1日600円で泊まれるのは信じられないですね。
お祭りのように賑やかな”バッポンナイトマーケット”へ
少し休憩を取った後は、バッポンナイトマーケットに行くことに。
ホストの方の案内で、バイク便と水上バスを乗り継いで行くことになりました。
タイの交通事情はほぼ無法地帯化しており、スピードもルールも「こんなのアリ?」と思うことばかりでした。
特にバイク便は、3ケツするのも当たり前。
通常のバイクに3人が乗り、誰もヘルメットを被らないのも日常風景の一つとのこと。
水上バスへ乗るために、初めて利用しましたが、「ここで自分は死ぬのか」と感じるほどスリリングでアトラクションのような交通手段でした。
水上バスは意外と早くに終了するようで、乗車した駅の最終便は19:00。
時速は60キロ程出ており、船酔いをするくらいの揺れを感じました。
水しぶきが飛んでくるのを防ぐために、手すりを引っ張って左右のビニールカーテンを持ち上げられるようになっています。
乗り降りが大変なので、お年寄りや子供には向いていないかもしれませんね。
バッポン通りはBTSのサラディーン駅の近くにあり、シーロム通りやタニヤ通りがある栄えた歓楽街です。
この通り、町は車や人で溢れています。
歓楽街特有のショッピングモールも多くあり、東京や大阪のような華やかな夜の街がそこには広がっていました。
当初の予定としては、ナイトマーケットで食べ歩きをするつもりでいました。
しかし、現地へ行ってみると食べ物を売る屋台の数は少なく、代わりにあったのは、財布やお土産といったモノを売る屋台の群れ。
日本でいうフリーマーケットに近いと思います。
“タイスキ”は日本のしゃぶしゃぶ
結局食べ歩きが出来なかったため、お店で食事をすることに。”タイスキ”を食べてみました。
和風だしと魚介だしのハーフで注文。
辛みのあるタレにお好みでトッピングを加えて食べました。
“タイスキ”の見た目・味は日本でいう”しゃぶしゃぶ”に近いです。
タレは写真のタレだけではなく”ポン酢”も用意されていたし、豆腐やシイタケ、魚・肉などの具材を入れて食べます。
メニューの中には、日本ではあまり見かけない”レバー”などの食材も用意されていたが、具材はほぼ同じでした。
タニヤ通りはタイの”日本人歓楽街”
本日最後の目的地は、タニヤ通り。反対側の通りだということなので、トゥクトゥクを利用することになりました。
タニヤ通りはバンコクの日本人向け歓楽街として知られており、KTVと呼ばれる日本人向けカラオケ店が密集しているエリアです。
カラオケと言われれば歌を歌うのがメインにはなるはずですが、その実情は日本でいうキャバクラと変わりがありません。
女の子を指名して会話をする。
日本のキャバクラと違う所は、お店の女性を連れだせる点にあります。オプションが用意されており、交渉次第で外出することが可能です。
日本語が堪能な人たちばかりなので、歓楽街に興味がなくても、タイの文化などを知りたい人は足を運んでみてもいいかもしれません。
きっと現地でしか知りえない情報が沢山手に入るはず。
タイの初日はこんな感じで幕を閉じました。
2日目に続く