サブカルチャー

石灰石で作られたLIMEX(ライメックス) 木と水を使わない紙?

紙を作るためには、大量の水を使う必要があります。

1トンの紙を生産するために、

  • 約20本の木
  • 100トンもの水

が、消費されることになるのです。

今後起こるであろう、水不足を考えると、このまま大量の水を消費し続けるのには、不安が残ります。

そんな問題を解消するのが、石で作られた紙「ライメックス」です。

 

テレビ番組『カンブリア宮殿』において、この新素材が取り挙げられていました。

今回は、LIMEX(ライメック)の特徴と可能性について、ご紹介したいと思います。

 

新素材ライメックス(LIMEX)とは

ライメックスは、石灰岩を主な原料とした日本発の新素材です。

従来の紙との違い。

それは、

紙を生産するための、原料が異なる

ことにあります。

 

従来、紙を生産するためには、「木」と「水」が不可欠でした。

しかし、ライメックスは、木を原料としておらず、使用する水の量も大幅に削減できるのです。

 

将来、世界は水不足になる

近年、環境資源を大切にする動きが、活発化しています。

  • スーパーのレジ袋が有料化される
  • 飲食店の箸がプラスチック製になる

といったように、時代の流れはエコへと向かっています。

今後、環境問題として、「水危機」が取り上げられる機会は増えるでしょう。

2015年のダボス会議では、今後10年で影響力が大きいグローバルリスクの一つに、「水危機」が挙げられました。これは日本だって、例外ではありません。

日本は水道水が飲める、珍しい国です。

生活用水には困ってないし、本当に水不足なんてくるの?

と疑問を感じる方もいるでしょう。

しかし、私たちは、驚くべき量の水を消費しているのです。

例えば、小麦を1キロ生産するためには、2トン近くもの水が必要です。

牛肉を1キロ生産するには、さらに数十倍の水が必要なのです。

今後、世界の人口はさらに増加の一途を辿ります。人口が増えれば、自然と消費する水の量も増えるのです。

そうなった時、世界中で水が枯渇する。水戦争が起きたっておかしくはないのです。

そんな人間にとっての貴重な資源である、”水”の消費を削減できる新素材。

それが、LIMEX(ライメックス)なのです。

 

ライメックスの特徴

従来の紙とは違い、ライメックスには2つの特徴があります。

  1. 石灰石を主原料とする
  2. 高い耐久性と耐性性を持つ

 

まず一つ目は、石灰石が主原料であるため、日本国内にも大量の資源が残っているということです。

つまり、資源の少ない日本国内でも、生産することが可能なのです。

埋蔵量が多いため、当面資源が枯渇することはありません。

それに加え、生産するために水をほとんど利用しないため、半永久的にリサイクルすることが可能なのです。

 

二つ目は、高い耐久性と耐水性を備えているということです。

ライメックスは石で出来ているため、破れにくく、さらに紙にとって一番の敵である、水に対しても強いという性質があります。

 

番組内では、ライメックスで作った名刺に、水をたらす実験がなされていました。

簡単に破れるかと思いきや、水を完全に弾くという、高い撥水性を発揮していました。

ライメックスには、石灰石・ポリオレフィン樹脂が主な素材として、利用されています。

紙だけでなく、プラスチックだって作るコトが出来るのです。

 

ライメックスはどうして生まれたのか

ライメックスは、株式会社TBMが開発した新素材です。

経営者である山崎敦義さんは、30代という若さで会社を創業し、この革命的素材を生み出しました。

 

これだという感覚を頼りに起業の道へ

山崎さんが30代の頃、世界を旅していた時のことです。

100年以上もの時を経た、建造物を見て、衝撃を受けたそうです。

こんなにも素晴らしい建物が、世界にはあるのか!しかも、100年以上も前に建てられたものを、現在の自分は目にしている。

自分自身もその建造物に匹敵するくらいのものを未来に残したい

という想いで事業を起したのですね。

 

利益ではなく社会への貢献

利益を追求することが起業の目的ではなく、「人類への貢献」をモチベーションに会社を創業した。

営利を第一としない創業理由は、応援したい気持ちにさせられます。

 

既に石で出来た紙は存在していた

実はライメックスを創業した当時、

石で出来た紙=ストーンペーパー

は、台湾で製造されていました。

しかし、台湾製のストーンペーパーは品質にばらつきがあり、コストが非常に高かったそうです。

 

そこで、自らの力で製造しようと思い立ちます。元日本製紙の会長に相談して、事業を立ち上げたのです。

 

社会が認めはじめた、新素材

その後、事業は徐々に拡大していきます。

2014年に「第9回ニッポン新事業創出大賞」を受賞したのを皮切りに、数々の栄誉ある賞を獲得していくのです。

現在、TBMの元には、北米・欧州・中東などから、数多くの問い合わせが来ているそうです。

すでに1400社以上で、導入が決定されており、飲食店のメニューや名刺などに、広く普及し始めています。

あなたも一度、ライメックスを試してみませんか?

株式会社TBMのホームページでは、名刺の販売を行っています。

株式会社ライメックス

 

手触りがよく、高級感が感じられるにも関わらず値段が安い。

それに加えて水に強く破れにくい。

 

そんな魅力的な新素材。

 

ぜひ一度使ってみてください。きっとその素晴らしさを実感できるはずです。

 

最後に

紙は「木」と「水」から作るもの。

ライメックスはそんな既成概念を変えてしまいました。

そしていつの日か、

「紙は石灰石で作るもの」

というのが、当たり前になるでしょう。

革新的なモノが現れた時、注目を浴びると同時に、世間からは批判の的となります。

しかし、その素晴らしさが知れ渡った時、広く一般に普及し、浸透していくのでしょう。

近い将来、

「木と水で紙を作る。そんな時代が昔あったよな」

と言われる時代がやってくるかもしれませんね。