これからの時代を生きる力

文章力の磨き方、教えます。—『書く力 池上彰 × 竹内政明』対談本

文章が上手く書けなくて困っているんです。

そんな風に感じている方に朗報です。

少しのやる気と文章が書けるようになりたいという思いがあれば、文章が上達できる名著を発見しました。

文章が上手くなりたい方は、「書く力 私たちはこうして文章を磨いた」を読むべきです。

こちらは、学べるニュースでお馴染みの池上彰さんと読売新聞の編集コラムを書いている竹内政明さんとの対談本です。

解説のプロとコラムのプロがお互いの意見をぶつけ合ったらどんな化学変化が起きるのか。本書を読めば、今すぐにみなさんも鉛筆と紙を用意したくなるはずです。

 

新聞局一の腕前

竹内さんは、読売新聞欄の編集コラムを書いている方なのですが、実はこのコラムというのが、新聞局内で最も文章が上手い人の書く場所になっているんですね。

 

そんな大役を任された末についた異名は、「読売新聞の一面を下から読ませる男」

 

数少ない文字数でいかに人を楽しませる文章を書ききるか。日々試行錯誤を重ね、興味の引く話を読者に提供し続けてきたのが竹内さんなのです。

そんな方の書く文章が、面白くないはずないですよね。実際に、どんな風なことを考えて執筆されているのかを見ていきましょう。

 

終点が分からないほど面白い

文章は書きだしが大切だとよく言われます。いかに第一文で読者を惹きつけるかが、その先まで読んでもらえるかの分かれ目になるんですね。

例えば、夏目漱石が書いた「吾輩は猫である」という作品があります。この作品の冒頭は次のように始まります。

 

吾輩は猫である。名前はまだ無い。

 

言葉を話せないはずの猫が、”吾輩”と自分のことを言っていて、しかも”名前がない”ときています。

こんな冒頭文を読むと、この先にどんなお話しが待っているんだろうというワクワクしますし、物語にどんどん入り込んでしまいますよね。

このように、書き出しというのは、文章にとっての肝であり、最も大切な部分なのです。

 

まずはテーマを決める

とはいっても、読者を惹きつけるような導入を書くのは簡単ではありません。

このブログを読んでくださっている方の多くが、”文章が書けないと悩んでいる方”だと思いますし、そんな芸当が出来るなら今頃小説でも書いてるわ!って感じだと思います。

でも安心してください。竹内さんですら、そう上手くいかないので代わりに行っていることがあるそうです。

 

それは、まず“自分が上手く書けそうなテーマを決めること”。つまり、”自分のわかっていることを書く”ということなんです。

 

竹内さんは文章に無駄な気負いは必要ないといいます。

仕事で毎日コラムを書いていると、「ぜひ、これを書きたい」と思うような日は、一年のうち二〇日もあれば多いくらいです。

 

「どうしても書きたいこと」なんてものはそうそうはない。(省略)

 

生半可な知識しか持ち合わせていないテーマでは、いくら「構成」に工夫を凝らしても、面白く仕上がるはずがない。

と。

 

身近なテーマが一番魅力的

確かに、無駄に背伸びした文章からは魅力をさほど感じません。

政治のことを大してよく知らないのに、政権がどうだのと言われても説得力がありませんし、深みに欠けます。

それよりも、高校生が書いた学校での出来事や友達との会話を文章にした方がよっぽど魅力的です。

なぜなら、自分の経験というのは、細かい部分まで”よく知っている”わけなので、よりリアルに書くことが出来るからです。

まずは、かっこつけずに「書くべきテーマ」を決め、書けることをかく。それが、上達の一番の近道なのです。

 

文章力のトレーニング方法

「書きたいこと」が見つからない。身近なテーマを探しても何を書けばいいのかよくわからん。

そんな方はどうしたらいいのか。

 

池上さんは、とにかく何でも書いてみることをオススメしています。

「それは無茶振りだ」と思われるかもしれませんが、私は、「なんでもいいから書いてみる」ということをおすすめしたいですね。

 

そのテーマが世間的に意義があるのかどうかも、内容としてまとまっているかどうかも、とりあえずおいて置き、パソコンの電源を入れて、文字を置いてみる。

 

そうすることで、自分の考えがまとまってくるんですね。実際に文字にすると、自分でそれ客観的に「読む」ことが出来るようになる。

 

「書きたいことがないのに書く」というのは、暴論のように思えます。でも実際やってみると、これとっても効果的なんですよね。

 

言葉の連想ゲームをしよう!

僕もこのブログを始めるまで、空白のパソコン画面とにらめっこすることが多々ありました。

頭の中で何か浮かんできそうではあるけれども、書こうとすれば消えていく。書き始めることが出来ずに、手は一向に動かない。

挙句の果てに、「もう明日でいっか」という気持ちになり諦める、という負のループを繰り返していたんです。

そんな時、「今日は仕事にいってよく働いたな」「今日は寒くて凍え死にそうだ」といった、どうでもいいことを文章にすることで、少しずつ書けるようになったんですね。

 

初めからみんなを驚かせるような、凄い文章なんて書けません。

 

まずは、こんなどうでもいいことを文字にしてみる。そして気持ちを知り、自分と対話する。

 

その繰り返しによって、「自分の書きたいことは、こういうことなんじゃないか?」というのが見えてくるんです。

一つ見えてくればそれをとっかかりに、話を膨らませていけばいい。

とにかく連想ゲームをするつもりで、まずはどうでもいいことでも文字にしてしまいましょう。文章を書くスタート地点はそこから始まるのです。

 

最後に

物書きのコツやテクニックを書いている本は沢山ありますが、第一線で活躍してきた達人が、実際に使用した技を知る機会というのは多くありません。

書く力 私たちはこうして文章を磨いた」を一冊読むだけで、”今まで筆が止まっていた人”や”もっと上達したい人”も、大きな一歩を踏み出せるはずです。

騙されたと思って、ぜひとも一読してほしいと思います。

それでは今日はこんな感じで。
グッドラック!