今までは株取引の種類やルールについてお話ししてきました。
そろそろ株を購入したくなってきた頃ではないでしょうか?
すみません、もう少しだけ待ってください。
今回は株を買う前に、株を買うための基礎知識についてみていきたいと思います。
Contents
株は何株から買える?
みなさんは株を買うために多くの資金が必要だと思い込んでいませんか?
確かに以前は、ある程度の資金が必要でした。しかし、現在では株の売買単位が豊富に準備されているため、少額でも取引できるようになっています。
単元株って何?
単元株というのは、株を買うときの基本的な売買単位のことを言います。
たとえば、1株100円で売られている株があったので、1株だけ買いたいと思いました。しかし、株は1株だけでは購入することが通常出来ない仕組みになっています。
ですので、100株1セットや1000株1セットのようにまとまった単位でしか購入することが出来ません。
この売買単位というのは会社によって違うので、購入の前には一度チェックする必要があるでしょう。
なぜこんな制限を作る必要があるのでしょう。
それは、たとえば5000万株発行している会社があるとしますよね。その会社の株を多くの投資家たちが、21株、62株、108株といったように細かい単位で買うと管理するのが難しくなります。
また株主総会に出席する株主が増えるので、会場を取るのも困難になってしまいます。
とはいっても、購入する側としてはもっと少ない値段から買いたい人もいることでしょう。株の買い方を練習したいだけの人や、一度投資の世界を覗いてみたいだけ。
株を買いたい人の思いはそれぞれ違うはずです。
そんな個人個人の希望を「ミニ株」は叶えてくれます。
ミニ株
ミニ株のメリット
ミニ株というのは、単元株数の10分の1の株数から購入できる制度のことを言います。
たとえば、単元株が100株であれば10分の1の10株から購入することが出来ます。これなら資金の少ない学生や経験の少ない人でも手を出しやすくなるでしょう。
投資に手を出せなかった人でも投資に参加する機会が得られるため、投資の存在をアピールするいいチャンスなのではないかと思います。
もちろんデメリットもあるので一緒に紹介しておきましょう。
ミニ株のデメリット
単元株の購入方法に比べて、売買手数料が割高になることが多いです。
せっかく差益で儲けたのに、手数料で赤字。なんてことが無いように、手数料の確認はしておいた方がよさそうです。
また、株式投資のメリットの1つである株主優待は基本的には1単元(1000株単位であれば1000株)以上購入していないともらえない場合が多いです。ただし、少数ですが単元株以下でも株主優待を実施している企業がありましたので紹介しておきますね。
株に税金はかかるのか?
私たちは誰もが国に税金を納めています。
会社で働いている人であれば、お給料から税金を取られていますし、物を買った時にかかる消費税も税金です。
ほとんど意識していないとは思いますが、意外と色々な所で税金は取られています。
そしてもちろん、株にも税金はかかります。
となると株取引を行う上では、色々な「支払うべきお金」に注意する必要がありますよね。まずは、取引をするためには売買手数料がかかります。
買うとき、売るときの両方に手数料はかかるので気づかない間に大きな金額を負担することになっている可能性があるので注意です。
そして税金ですが、これには2つの税が掛かってきます。
消費税と利益に対する税金
まずは、消費税がかかります。何に対する消費税かというと、売買委託手数料に対して掛かります。
売買委託手数料というのは、先ほどからお話ししている、株を買うとき・売るときにかかる手数料のことです。
たとえば、一度の売買に1000円の売買手数料がかかる場合を考えてみます。買うときに1000円、売るときに1000円の合計2000円の売買手数料が掛かりますよね。
これに、2017年現在の消費税8%が加わって2160円。つまり160円の消費税がかかることになります。
もう一つは、利益(キャピタルゲイン)にかかる税金です。
現在では、キャピタルゲインの金額に対して所得税(15%)+住民税(5%)の合計20%がかかります。
この二つを公式にまとめるとこんな感じになります。
消費税
売買手数料 × 8%
利益(キャピタルゲイン)にかかる税金
売却益 × 20%
株式投資のタブー
車を運転するなら交通ルール、スポーツをするにもルールがあります。このルールを破った場合、何らかのペナルティ(罰則)が与えられるわけですが、株式投資にも同様にルールがあり罰則があります。
最悪、刑事罰の対象になったりしますし、知らなかったために結果として違法行為として処罰される可能性もあります。そうならないためにも、事前にルールは把握しておきましょう。
1.インサイダー取引
時代の風雲児としてもてはやされた堀江貴文さんが容疑をかけられたことで有名です。
インサイダー取引とは、内部者しか知らない情報を用いて株取引をすることを言います。
たとえば、「人が死ななくなる薬」を開発した会社があるとします。そんな薬があれば、きっと誰でも欲しがるでしょうし、株価も上昇するはずです。
このとき、まだ世間に薬の情報が発信させる前に、内部者が会社の株を買った場合は不正行為とみなされるのです。
2.相場操縦(価格操縦)
意図的に株価を動かそうとする行為は禁止されています。
例)
・仮装売買
「仮装売買」とは、ある特定の株式の売買が繁盛に行われていると他の投資家に誤解させ、取引を誘引することを目的として、同一人物が同じ時期に同じ価格で売買両方の注文を発注するといった、権利の移転を目的としない取引のことをいいます。
http://faq.sbisec.co.jp/faq_detail.html?id=18615
・なれ合い売買
複数の人物があらかじめ通謀し、同一の有価証券について、ある者の売付け(買付け)と同時期に同価格で別の者が買い付ける(売り付ける)こと。
意図的に出来高を上げて、売買が活発に行われているように見せかける。
https://www.nomura.co.jp/terms/japan/na/A02625.html
不正取引は知らず知らずのうちに行ってしまっている可能性もあります。
「知らなかった」では済まされないので、事前に確認しておくようにしたいですね。
それでは今日はこんな感じで。
グッドラック!